襲撃


「ふぅー、世界の平和は守られた」



 なんてことを言いながらトイレから出てくるカエデ。

 さあ、また美しい光景でも見に行こうか、と治療院の受付があるホールに出た時、ふと入口の外に上から下まで真っ黒なローブを着込んだ人物の姿が見えた。



「何だろう、あの人。見るからに怪しいけど・・・」



 特に警備の騎士に見咎められていないようなので、不審人物ではないのだろうか。


 不思議に思いながら見ていると、その黒ローブの人物の足元が藍色に光り出す。

 その光が徐々に形を成していき、全長2メートルは超えそうなほどの、巨大な狼のような怪物が現れた。



『ウォォォォォォン』



 狼のような怪物は雄叫びを上げ、治療院の入口を突き破った。

 入口の扉はひしゃげ、粉々に砕け散ったガラスがあたりに飛び散った音が響き渡る。



「なに!?なになに、なにごと!?」



 ホールにいた人々は急な出来事に驚き、逃げまどう。

 その狼のような怪物は近くにいた人々を手あたり次第に襲いだす。

 ある者は爪で切り裂かれ、ある者は嚙みつかれ投げ飛ばされ、その場は阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。



「あ・・・え・・・?」



 カエデは目の前で起こっていることを上手く認識できず、混乱の極みにあった。


 初めて目にするが、あれは恐らく魔獣。

 その存在は、ベルブランカから一般常識について教えてもらっていた時に、話には聞いていた。

 だが、それは町中で遭遇するようなものではなく、町の外、森や山の中で遭遇するような怪物だというもの。


 それが唐突に目の前に現れ、理不尽に人を襲う。

 そんな光景に、カエデはただ言葉を失うだけだった。



「うわあああああ!」


「助けてえ!」



 逃げる者を追い、切り裂き、幾人もの犠牲者が増えていく。

 どうしよう、どうする、どうすればいい。

 逃げることも、助けを呼ぶことも、決められず、ただ思考がグルグルと回る。



「こいつ、どこから入ってきた!?」



 騒ぎに駆けつけて警備の騎士が数人ホールに走りこんでくる。剣や槍、各々の武器を携え、囲むように魔獣と対峙する。


 騎士達は一斉に魔獣を攻撃し始めたが―――



「なっ!?」


「固い!?」



 魔獣の毛は太く、固く、まるで攻撃が通っていなかった。

 魔獣は痒いとでも言うように、鋭利な鉤爪で騎士達を切り裂いていく。

 身にまとっている甲冑がまるでバターのように切られ、抉られ、鮮血が飛び散る。



「ぐぁっ!?」


「うっ!」



 理不尽に、無常に、治療院を守護する者達が倒され、転がされていく。

 逃げなければ、そう思うのに足がすくんで動けない。


 ふと、目の端に幼い子供が座り込んでいるのが見えた。



「うえええええん!!!」



 親とはぐれたのだろうか、幼い少女が泣き叫んでいる。

 魔獣は標的をその少女に定めたようで、ゆっくりと近づいていく。

 その瞬間、動かなかったはずの足が、弾かれた様に魔獣に向かって走り出していた。



(助けなきゃ!!!)



 何か考えがあったわけではなく、ただそう思った時には体が動いていた。

 落ちていた槍を途中で拾い、大きく振りかぶった。



「離れろお!」



 気配を察した魔獣は、槍の一撃を大きく跳躍することで躱す。

 カエデは槍の切先を魔獣に向け、薙刀をもつように構えたまま、少女を背に守るように、魔獣と対峙する。



「早く逃げて!」


「う、うん!」



 視線は魔獣から離さないまま、背後の少女に声をかけ、タタタ、と走り出す音が聞こえ、遠ざかっていくのを感じる。


 とりあえず少女を助けることが出来たが、ここからどうするかはノープラン。

 今更恐怖で体が震えてくる。


 一方狩りを邪魔された魔獣は怒りをにじませ、低く唸り声をあげ、飛びかからんと態勢を低くする。

 そして、鋭利な鉤爪を振り上げ、カエデに飛びかかった。



「っ!」



 速い、けれど反応できないほどではなかった。

 右に体をずらし、魔獣の斬撃を躱す。



(落ち着けー落ち着けー、薙刀の稽古を思い出せー。相手は人じゃないけど)



 この世界に来る前、毎日のようにハルと稽古をしていた日々を思い出す。

 この数週間は生活に慣れるために必死だった為、そんな暇は全くなかったが。



(とにかく時間を稼げば、きっと他の騎士の人達が来てくれるはず)



 流石に槍一本で何とかできるとは思っていない。

 牽制にでもなればと構えてはいるものの、目の前の魔獣は再び飛びかかろうとしている。



『グォオオオオオ!!!』



 大口を開け、鋭い獣牙がカエデを噛み砕こうと迫る。

 再び体裁きのみで魔獣の突進を避けるも、魔獣は即座に追撃。


 咄嗟に追い払おうと槍を振るい、魔獣の顔面に直撃―――



「うえっ!?うわわわわわっ!?」



 ―――したかに見えたが、魔獣の歯で受け止められた。


 魔獣の膂力でカエデは振り回され、その拍子に槍を手放し投げ飛ばされてしまった。

 バキッ、と槍は魔獣によって噛み砕かれ、丸腰のカエデに今度こそ止めを刺そうと走り出す。


 カエデは投げ飛ばされた体制のまま、身動きが取れていない。



「あ、これダメかも」



 唐突に、なんとなく、そう理解した。

 思えば短い人生。異世界転移でファンタジーな世界に来たと思えば、家族とは離れ離れ。

 それでも持ち前の明るさでちょっとずつ慣れてきたと思ったのに、唐突な理不尽に見舞われて。



(もっとベルブランカさんと仲良くなりたかったのになぁ・・・)



 本能的に死を覚悟したが―――



「―――勝手に諦めないでください 」



 少しだけ低い、聞きなれた声とともに、ゴッ、と何かを殴る音がカエデの耳に届く。

 振り向くと、魔獣ではなく、カエデと同じメイド服に身を包んだ少女―――ベルブランカが拳を突き出していた。


 その両腕には黄色に輝く手甲を纏っていた。

 吹き飛ばされた魔獣は素早く体制を整えるが、すぐに襲い掛かることなく、低く唸り声をあげながらベルブランカを警戒している。



「べ、ベルブランカさぁぁん!!」


「トイレが長いと探しに来てみれば、こんなことになっているとは・・・」



 地獄で仏とはこのことか、とカエデは感動で涙を流す勢いで、ベルブランカの名を呼ぶ。

 いつも見ている小さな背中が、まるで巨人のように大きく見える。



「ここに来る前に、ある子どもに聞きました。メイドのお姉ちゃんに助けてもらった、と」



 ベルブランカは振り返る。

 相変わらずの無表情ではあったが、頑張った妹をほめるかのような、優しい目と声色。



「よく耐えました。あとは私に任せてください」



 カエデは言葉もなく、同性ながらも見惚れてしまった。

 ベルブランカは魔獣を見据え、右手を前に出す。



『撃ち砕け弾岩だんがん。ロックブラスト』



 それはカエデが初めて目にする魔法。

 ベルブランカの右腕の手甲が黄色く輝き、岩の弾丸が魔獣に向かって打ち出された。


 咄嗟のことに魔獣は反応できず、大きく吹き飛ばされる。

 だが、固い獣毛に阻まれたか魔獣はすぐに立ち上がり、ベルブランカと距離をおく。



「誰の差し金かわかりませんが、ここに陛下がいることを知っての狼藉でしょうか。実行犯は必ず見つけて締め上げねばなりませんね」



 口調は丁寧だが、その言葉の中には確かな怒りを孕んでいる。

 カエデはそういえば、と辺りを見回すが、先ほど見た怪しげなローブ姿の人物は既に消えていた。



「ベルブランカさん!さっき怪しいローブの人が!あの狼みたいなの出して!でももういなくってて・・・それで、えーっと」


「落ち着いてください。あの魔獣について、あなたが何かを見た、ということは把握しました。ひとまずあれを処理してきますので、待っていてください」



 ベルブランカは再び高速で撃ち出される岩の弾丸を放つも、魔獣は素早く駆け出し、それを避ける。

 それだけでなく、照準を定まらせないよう縦横無尽に動き回り、徐々にベルブランカとの距離を詰めてくる。



「魔獣のわりに、知能が高いですね。見たところ、ラピッドウルフのようですが、ここまで大きくはなく、頑丈ではないはずなのですが・・・」



 ラピッドウルフとは、早さに特化した狼型の魔獣である。

 通常は森や山脈を生息地とし、群れで行動する習性があるが、どういうわけか、ここにいる個体は単体、かつ大きさ強さも段違いであったが。



「・・・捕らえて青の国に調べてもらう方が良いかもしれませんね。ですが、その前に―――」


「ベルブランカさん!危ない!」



 カエデの叫びがホールにこだまする。

 ベルブランカの魔法をくぐり抜けた魔獣が肉薄。

 一息で飛びかかれるところまで接近され、ベルブランカの身を引き裂こうと牙をむく。



「―――手早く終わらせましょう。『土發天掌どはつてんしょう』」



 ベルブランカから繰り出された掌底が、魔獣の顔面に放たれる。

 岩をも砕く衝撃が牙を、鉤爪を、砕き貫く。

 魔獣の全身の骨が折れる音が響き渡り、その目から光が無くなっていく。



『グガアアア・・・アアア・・・ァァ』



 粉骨の衝撃が全身に走り、内臓に致命傷を負った魔獣は、その断末魔も徐々に力を失い、瞳を閉じて横たわった。



「倒した・・・?」



 遠くから恐る恐るカエデは魔獣の様子を見る。

 数秒経っても起き上がる気配はなく、無事に魔獣は倒されていることが分かった。


 そして、じわじわと生き残った安堵感が身を包んでいく。



「大丈夫ですか?怪我は・・・なさそうですね」


「あ、はい・・・、あはは、間近で魔法見れて感動してるんですが・・・」



 今更ながら両手が震えている。

 助かったという安堵と、怖かったという恐怖が一度に襲ってきて、ギュッと両手を握って落ち着かせようとしてみるものの、一向に止まらない。



「・・・もう、大丈夫ですから」


「あっ・・・」



 ベルブランカはカエデの両手を包み込むように、手を握る。

 その両手はとても暖かく、段々と震えも収まっていった。



(やっぱりベルブランカさん、優しい・・・)



 カエデはベルブランカの優しさと暖かさを実感しながら、少しずつ心が落ち着いていくのを感じていた。



―――――――――――――――――――――


「なるほど。では、そのローブ姿の人物がラピッドウルフを召喚した、というわけですね」


「召喚?そうですね、そんな感じです」



 カエデが落ち着いてきたところで、ベルブランカは魔獣と戦闘する前の状況を聞いていた。


 召喚と言われれば、確かにそんな感じだったと思う。

 他に魔獣はいないか確認したものの、召喚されたのは、そのラピッドウルフという魔獣一体だけであったようだった。



「敵の目的がわかりませんね。陛下の慰問に合わせて襲撃したのだとしても、魔獣一体のみ。一体何がしたかったのか・・・」


「そういえば、女王様は無事ですか!?怪我したりはしてませんか!?」


「ええ、大丈夫です。治療院の院長とともに安全な場所に避難していただいています。カエデの身を案じていましたよ」


「そうですか、よかった・・・」



 カエデは、ほっと一安心。

 ふと、ベルブランカの両腕を纏っている手甲に目が行った。



「その腕のがアレですか、魔法を使う為の魔装具ってやつですか?」


「ええ、そうです」



 ベルブランカはカエデに見せるように腕を挙げる。

 トパーズのような色身を帯びた手甲。可憐なメイドが武骨な手甲を身に着けているというのは違和感しかなさそうだが、不思議とベルブランカが着けると似合っており不自然さは感じなかった。


 この世界に来て始めの頃、一般常識をベルブランカから叩き込まれたので、原色魔法や魔装具のことは何となく理解していたが、資金も時間もなく、やり方も良く分からないので、コントラクト・カラーリング自体受けてはいなかった。


 だが誰しもが魔法を行使できると聞けば、いつか絶対受けてやろう、と心には決めている。



「黄色く光るということは、土の魔法使いってことですか?」


「そうですね、『黄土おうど』の染色魔力です」



 黄に色づく土の魔導士。土や岩石を操り、強固、強靭な体で、敵の攻撃を寄せ付けず、守りに特化した魔法を扱う者も多いという。



「いーなー、カッコいいなー、私もベルブランカさんみたいに魔法使いたいなー」



 ベルブランカの魔装具を眺めながら本音がただ漏れるカエデ。

 同じような魔法の力があれば、魔獣を退けることもできただろうか。



「魔法は心のありように左右されます。恐怖に怯えればまともに扱うことはできないでしょう」



 そんな気持ちが顔に出てしまっていたか、ベルブランカがそう指摘する。

 確かに魔獣を前にして、頭が真っ白になってしまっていた為、魔法を使って撃退など出来はしなかっただろう。


 しかし、ベルブランカは続ける。



「ですが―――」


「カエデ!」



 ベルブランカの言葉を遮るように、突然後ろから名前を呼ばれ、振り返るとテレージアが心配そうな顔で立っていた。

 その後ろには魔法治療院の院長や護衛の騎士達が側に控えていた。



「女王様!」


「ああっカエデ!怪我はありませんか!」



 一直線にテレージアはカエデの元に駆け寄り、カエデの両手を握る。



「私は大丈夫です!ベルブランカさんが助けてくれましたから」


「良かった、そうですか・・・、ベルも怪我はありませんか?」


「ご心配痛み入ります、陛下。問題ありません」



 ベルブランカは無傷であることを示すかのように、華麗にカーテシー。

 その様子を見たテレージアはようやくホッと一息をつく。


「陛下、私はカエデが見たという賊の捜索で、カエデとともにしばらくこの場に残ります。帰りの馬車を手配しましたので、陛下はこのままご帰城下さい」


「慰問途中ではあるけれど、この状況では致し方ありません。院長先生」


「は、はいっ!」



 テレージアは治療院院長へ振り返る。

 院長は青い顔で、この世の終わりかのような絶望の表情をしていた。

 状況的には患者のみでなく女王にも危険が及んだ為、その責任の追及がどこに行くか、気が気ではないのだろう。


 そんな心情を察してか、テレージアは柔和にほほ笑む。



「そう責任を感じる必要はありません。怪我をされた方々も大事無いと伺いました。後日、治療院の警備体制については協議の必要がありますが、今回のことで治療院側へ責任を問うことは致しません」


「お、おお・・・陛下・・・」



 院長は両膝をつき、祈るように両手を組んだ。

 まるで女神を崇めるかのように、感動に打ち震えている。


 こうして慈愛の聖母としての、女王の信者が増えていくのだろう。

 女王の優しさに救われた一人として、なんだか誇らしい気持ちになるカエデ。



「では、この場は任せましたよ、ベル」


「御意に」



 再びのカーテシーで女王に応えるベルブランカ。

 カエデもベルブランカに倣い、ぎこちなくスカートを持ち上げる。

 テレージアは微笑ましそうにそんな様子を眺めて、そして表に待つ馬車に向かっていった。



―――――――――――――――――――――


 テレージアが去ったあと、ベルブランカは自らが屠った魔獣の元に歩を進めていた。

 治療院のホールは未だ、けが人の治療や魔獣の召喚者の調査で騎士達が行き来しており、騒然としている。



「やはり、おかしいですね」


「何がですか?」



 疑問符を浮かべるカエデにベルブランカは説明。

 目の前に倒れているのは魔獣、ラピッドウルフと呼ばれる個体。

 獣毛は死してなお固く、厚く、通常個体ではここまでの強靭さはないはず。

 それに、魔獣を召喚したということ。



「通常、召喚魔法は精霊を召喚し、その力を借りる魔法。魔獣は召喚できないはずです」


 正確には魔獣を召喚しても、本能で行動する魔獣に対して力を借りることはできない。

 召喚者を喰らい、暴走するのが目に見えている。今回の様な、より強力な個体の魔獣であればなおさら、最も近くにいる召喚者から襲いだすはず。



「でも、この魔獣は一直線に入口破って入ってきましたよ」



 ベルブランカはそこがおかしい、という。

 となれば、魔獣を使役する魔法が存在するという可能性があるのでは、とベルブランカは考える。



「魔獣を使役する魔法・・・原色魔法ではなく、異彩魔法でしょうか・・・」



 魔獣を使役できるような魔法は、テラガラーでは確認されていない。

 となれば他国の異彩魔導士だろうか。


 カエデ曰く、召喚者が魔獣を召喚した際の魔法の色は藍色だった、と。

 染色魔力だけでどこの国の手の者か、判断はできないが、どうしても藍の国の関与を想像してしまう。



「そもそもどうやって、治療院の敷地内に侵入できたのでしょうか」



 女王の慰問中は厳戒態勢が敷かれている。

 入口だけでなく、各所警備の騎士が配置についており、カエデの言うように黒いローブ姿の人物が敷地内に入った時点で止められるはず。


 だが、入口付近の警備の騎士によると、そのようなローブ姿の人物は確認していない、という。

 カエデは慌てて両手をブンブンと振り回す。



「う、嘘じゃないですよ!ちゃんと、その怪しい奴いましたからね!」


「分かってます。あなたが嘘を言ってないことは見ていて分かります」


「え、そうですか・・・?」



 カエデは何だか嬉しくなった。

 それは見ていて分かるくらい、自分のことを知ってくれていることなのでは。

 ベルブランカは無意識にそう言ったのかもしれないが、カエデは口元がゆるくなってしまっていた。



「ですが奇妙なことに、入口の警備の騎士達は、一時記憶が途切れているような、時間の感覚が分からなくなったようなタイミングがあったそうです。何らかの魔法の影響があった可能性も否定できませんが、その時に侵入を許したかもしれません」


「記憶が?そういう魔法があるんですか?」


「話には聞いたことはありますが、詳しくは分かりません。少なくとも原色魔法にはないはずですが・・・」


「うーん、催眠術にでもかかったんですかねー?」



 異彩魔法のことも、色と属性の組み合わせが色々あるという程度しか知らないカエデとしては、いくら考えても答えは出ない。

 元の世界では人を操ったり、眠らせたりするのは、催眠術だったなー、というのを思い出して何となく口に出したところ。



「催眠・・・」



 ベルブランカはぼそっとつぶやき、何かしらの心当たりがあるようだった。



「一つ、調べなければならないことが出来ました」



 そう言って、近くの騎士に、魔獣の処理と怪我人の手当を引き続き対応してもらうよう声をかけた。



「では、行きますよ」


「えっと、どこにですか?」



 ベルブランカは相変わらずの無表情ながらも、どこか気が重そうな様子がうかがえる。



「ギルドです」

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