第22話

「だからさ、量子力学においても証明されているんだって!」

「なんでもかんでも科学に結びつけたらそれっぽく感じるだけだよ」


私の数少ない友達(というか彼女たち2人しかいないんだけど)が議論?をしている。


「よくわからない講座やグッズに一体いくら使ったわけ?怪しいスピリチュアルビジネスが増えてるんだから気をつけなよ」

「私が信じてる人は大丈夫」

「本当かな〜…だいたいそのパワーストーンはいくらしたわけ?原価はいくらなんだか…売った人ボロ儲けじゃん」

「物だけじゃなくて私はエネルギーを買ってるんだってば!」


私は少し冷めたフレーバーティーを飲む。猫舌なのでこれくらいがちょうどいい。


「あんたもスピリチュアルハマってるんでしょ?大丈夫なの?」

とうとう私の順番になる。

「この子は大丈夫だよ。私みたいに手当たり次第じゃなくて有名どころの王道ばかり信じてるから。あ、それはそれでいいんだからね」

「私は最近スピリチュアル系のSNSとか本とか読んでないよ。興味がなくなったわけじゃないんだけど、なんとなく」

「あ〜、そんな時期あるよね。それとか好きだったカウンセラーさんの情報に急に違和感でてきたり」

「へー、そんなのあるんだ。盲目的に信じてるのかと思った」


だらだらと話が続いて話題が変わったり戻ったり。大切な友人達。実は彼女達と会った後は大抵寝込む。体の中の汚れた部分を全部出して疲れてしまう感じ。数日ゆっくりしたらすごく調子が良くなるのだ。だからなのか定期的に会いたくなる。

彼女達は私の暗いエネルギーを受け取っていないかな?私はエネルギーヴァンパイアかも?と考えたこともあるけど、度々会ってくれるし、連絡もくれるのでそんな事はない、と信じている。


「じゃあまたね〜」

「今日もありがとうね〜」

「バイバーイ」

別れた後、心の中でも感謝して天使に彼女達のサポートをお願いした。

ちょっと疲れはあるけど頭はスッキリしている。デトックスした〜。

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