アリスの悪夢とドーラ

2.教会と王城の謎

　学院の講義が終わり、私は友人たちと王城の近くを散策していました。

「ねえ、アリス、あそこの教会の地下には何か秘密があるらしいわよ」とリザが噂話を始めました。その話に私の興味はすぐさま引かます。王都の古い建物には、どれもが長い歴史と未解明の謎を秘めています。

「本当？何の秘密？」と私は好奇心を隠せずに尋ねました。

　リザは神秘的な表情で、「昔、そこには強力な悪魔が封印されていたとか。でも、それはただの伝説よ」と笑いながら答えました。

　私たちは教会に向かい、その古びた扉をくぐりました。教会の中は静寂に包まれており、ステンドグラスから差し込む光が神秘的な雰囲気を醸し出していました。

「ここに来ると、なんだか時が止まったような気分になるわ」とメアリーがつぶやきました。

「でも、本当にここに何かあるのかしら？」と私は考え込みました。

　教会の奥深くには、一般の人々には決して開かれることのない扉があり、その扉の向こうには、どんな秘密が隠されているのだろうか。

　続いて、私たちは王城へと足を運びました。王城の壮麗な建築は、いつ見ても圧倒されます。城の周囲を歩きながら、ステファニーが話し始めました。

「昔、この城の地下には牢があって、そこで拷問が・・・」彼女の声は怖ろしい話の内容に合わせて低くなりました。

「拷問？それは怖いわ・・・」とレーナが身震いしました。

　私もその話に心を奪われ、想像力を掻き立てられました。そんな秘密がこの美しい城に隠されているなんて信じられません。

「でも、今はもう使われていないのよね？」と私が尋ねると、リザが「ええ、もちろん。でも、その地下には今でも何かが残っているかもしれないわ」と不気味に笑いました。

　夕暮れ時、私たちは王城を後にしました。王都の街並みが夕日に染まり、その美しさに私は心を奪われました。しかし、私の心の中では、教会と王城の地下に隠された秘密が、私の好奇心をますます燃やし続けていました。これらの謎を解き明かす日が来るのだろうか、と私は夢想にふけるのでした。