暖かさに心震える良作

泣き虫の妖精めそめそちゃんの奮闘を描いた童話です。
めそめそちゃんの健気さと可愛らしさ、脇に配置されたキャラクターとの対比等の描写が秀逸で、世界全体を包むパステルカラーのやさしい空気感が明確に伝わってきます。

これはひとえに作者様の高い表現力によって「こんなものが書きたい」と言う、イメージやテーマがしっかり伝わってくるからなんだろうな……と羨ましく思いました。
私はその点で童話が上手く書けないので。

童話はシンプルであるがゆえに、惹きつける事が難しい難易度の高いジャンルだなあ……と思っていたのですが、それでここまで心震わせる作品を読ませて下さった作者様に感謝致します。