第39話 Web小説とライトノベルの違い
Web小説とライトノベルでの組み立て方の違いが聞いてみたい、という奇蹟あいさんからのありがたいネタ提供がありました😆
奇蹟あいさん! ありがとうございます✨
いきなり構成の違いについて語るのも良いですが、順を追って説明したいと思います。
また今回でいうライトノベルとはWeb小説内でのライトノベルではなく、公募として商品としてのライトノベルです。そうしないと明確な差別化が難しかったので……💦
では、始めましょう!
一般文芸に比べればWeb小説もライトノベルも《手軽に読める》という意味で似ています。
しかし皮が似ているだけで本質はまったくの別物です。
そもそも前提条件が違います。
読者が求める作品のクオリティも違います。
Web小説は無料で読めます。だからそこまで面白くなくても暇つぶしとして読めるのです。飽きたら途中で読むのをやめて、他の作品に浮気しても構いません。
対してライトノベルは買うものです。お金を払っていますから、最低でもその分以上の面白さを読者は求めます。
当然ですよね。五百円で買った物が百円くらいの価値しかなかったらクレームが入ります。
そしてお金で買っていますから読者も作品を最後まで読もうとしてくれます。わざわざ買ったのに読まないともったいないですからね。
この前提条件の違いは、作品の構成にも大きく関係してきます。
読者の読み方が異なるからです。
Web小説は各話ごとに魅力がなければダメだと言われます。
なので、物語の展開を早くし、最低でも二、三話で一つの見どころを作り、各話の引きにも気を遣わなくてはなりません。
Web小説の読者は飽きっぽいと言われています。他にも無料で読める作品が山のようにあるため、面白くないと思われたら即離脱していきます。
だからこそ一話一話の面白さが求められるのです。
代わりに面白さの期待値はそこまで高くありません。なんとなく何かが面白ければキャラがブレていても、途中で設定が変わっても大目に見てくれる傾向があります。(あくまで傾向です。欠点は少ないに越したことはありません)
対してライトノベルでは総合的な面白さで見てくれます。完読した時点で評価してくれます。
まず編集者が気にするのはバランスです。特に起と承にうるさいです。
決められた書式で百二十枚の作品があったとしましょう。
この場合、三十枚までなら物語があまり動かなくても容認してくれます。ライトノベルは新規性を求められます。そして新規性とは説明がセットになっていることが多いので、そのためだと思います。
しかし、この三十枚。少ない分には良いのですが、説明が多すぎて三十五枚まで物語が進まないと、構成が悪い、とツッコまれます。
また当然ながら面白さについての基準も高いです。矛盾や物語の破綻は容赦なく切り捨てられ、伏線の回収忘れにも厳しいです。
ライトノベルはキャラクター小説とも呼ばれますから、キャラクターについては一番厳しいです。
主人公には読者が憧れる要素や共感できる部分はあるか。
ヒロインは魅力的か。
他のキャラクターは個性的か。
ストーリーはキャラクターに絡められているか。
よく小説は物語とキャラクター、どちらが大切かと言われますが、両方大切です。
だからこそライトノベルの構成では起を世界観の提示と主要キャラクターの登場に使い、承〜転で伏線を撒きながら主人公とヒロインのキャラクターをストーリーと共に掘り下げ、結で伏線を回収した上でうまくまとめなければなりません。
どうでしょう?
Web小説とライトノベルでは、かなり違いますよね?
しかし、Web小説とライトノベルで共通部分もあります。
それがキャッチーさと書き出しです。
キャッチーさはインパクトと言い換えても良いでしょう。
カクヨムではキャッチコピーとタイトル、ライトノベルでもタイトルに求められます。
そして同時にWeb小説でもライトノベルでも主軸となる要素に求められています。
書き出しはWeb小説においてキャッチコピー、タイトルに次ぐ勝負どころです。書き出しで興味を引けないとかなり厳しいと言われています。
またライトノベルにおいても書き出しは重要です。というか、Web小説ほどではないにしろ小説というコンテンツ全てにおいて書き出しは大事です。作者のセンスが問われ、興味を引けるかどうかで読者の作品に対する熱量も変わってくるでしょう。
こんなところでしょうか?
ちなみに今回のWeb小説とライトノベルの違いは、あくまでもわたしの見解であり、人によって意見が変わる可能性があります。また応募する賞やコンテストによっても大きく違ってきます。なので参考程度に読んで頂ければ嬉しいです。
今回のまとめ!
Web小説とライトノベルでは求められるものが違いすぎて書き分けるのが大変です!
エッセイのネタ提供はいつでもお待ちしています👍
わたしに「こんな話を書いて!」というのがあったら遠慮なく応援コメントに書いてください!
最近の作者は本当にエッセイのネタに困っております💦
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