第5話 おっぱいは大きければ大きいほど良い
ピピピッ!ピピピッ!
けたたましいアラームの音が寝室に響き渡り、俺は枕元にある時計を手に取ってアラームを止める。
時刻は6時30分。カーテンの隙間から差し込んだ光が顔に当たって眩しい。
アラームを元の場所に置いて隣を見ると、そこには規則的な寝息を立ててすやすやと気持ちよさそうに寝ているめぐみの姿があった。
俺はその姿を見て、めぐみと同居し始めたのだと実感する。
「めぐみ〜朝だぞ〜」
俺はめぐみを起こそうと懸命に呼びかける。
しかし、めぐみは全く起きる気配が無く、
「ん〜お母さん……分かったって〜……」
と言って、また寝る体勢になってしまった。
「お〜い!めぐみ!朝だぞ!!起きろ!!」
そう再度呼びかけても、めぐみは全く起きる気配がない。
普段は朝早く起きるめぐみだったが、昨日の引っ越しの疲れが残っているのだろう。
俺は、布団の上からめぐみの体を揺すろうとして、めぐみの布団へと手を伸ばす。
すると、何か柔らかい物が俺の手に触れる。
おっぱいだ。
俺は紳士なので、寝込みを襲うようなことはしない。
ただ、触れてしまったものは仕方がない。さらに、昨日の夜「好きなようにして良い」と言われているのだ。
そうとなれば、欲求に逆らう事はできない。
気がついた時には、俺はめぐみのパジャマの中に手を入れて、Hカップのおっぱいを揉んでいた。
朝のおっぱいも大変素晴らしい。この柔らかいおっぱいを揉むだけで一日の活力が湧いてくる。
「……あっ………ん〜?……って!?颯太……!?朝から何してんの!このばか!!!!」
そうめぐみが叫んだ瞬間、俺の頭に大きな衝撃が走る。
めぐみの枕で殴られたのだ。
「痛った!!」
「もう!颯太ったら寝込みを襲うなんてひどい!!」
「すまん!目の前におっぱいがあったら我慢できなくて」
「そ、そりゃあ……昨日好きにして良いとは言ったけど……と、とにかく寝込みを襲うのは禁止!!」
「分かった……すまん……」
「もう……起きてる時だったらいくらでも揉ませてあげるから……」
「お、おう……ありがとな」
俺とめぐみはベットから出て、洗面所で顔を洗って、歯を磨き、制服へと着替える。
ちなみに朝ごはんは、家に全く食材がないので、コンビニで買ってから学校で食べる予定だ。
そうして、俺たちは一緒に家を出る。鍵はめぐみの母さんから預かった合鍵があるので、それぞれひとつずつ持っている。
俺が鍵を閉めて、その間にめぐみにはエレベーターのボタンを押してもらった。
一緒にエレベーターに乗って、下のエントランスまで降りて、近所のコンビニへと向かう。俺が選んだのは明太子のおにぎりで、めぐみが選んだのは梅のおにぎりだ。
そうして、二人で駅前の大通りへと向かう。
「じゃ、めぐみ。悪いがここからは、誰と会うか分からないから一人で行ってもらっていいか?」
「えぇ〜良いじゃん!一緒に行こうよ〜!」
「はぁ……めぐみは自分の人気が分かってないのか……めぐみと俺がこんな関係だと知られたら俺の命はないぞ?」
「むぅ〜……分かったよ……」
すると、めぐみは明らかに不機嫌そうに顔を膨らませて、俺より先に学校へと向かう。
ただ、そこだけは俺の平穏な高校生活のために譲れない。俺はめぐみの遥か後ろを歩きながら、学校へと向かった。
*****
教室に着いて、自分の席に座り、俺はめぐみのおっぱいを眺めながら朝ごはんのおにぎりを食べ進める。
すると、後ろから朝練を終えた西森がやってきた。
「お、立川!おはよ〜!今日はなんだか元気そうだな!」
「ふっ……昨日今日と、大きなおっぱいを摂取しまくったからな」
「何言ってるか分からねぇけど、お前はほんとに巨乳好きだな」
「当たり前だろ。おっぱいは大きければ大きい方が良いに決まってるからな」
すると、西森は呆れた顔をしてこちらを見つめる。
「はぁ……立川は分かってないな……女の子は貧乳であれば貧乳であれば可愛いんだよ…………」
「おい、翔?今なんて言った?」
「ん?……げ!!!」
すると、西森が大きな声で叫ぶ。
その西森の後ろを見ると、西森の彼女である加賀見が立っていた。
加賀見は女子サッカー部で、その高い身長に短い髪や、小さなおっぱいに加えて、男勝りな性格なことから、クラスの人から実は男なのではとも言われていた。
ただ、西森との相性は抜群なのか、うちの学年一番のおしどりカップルとして知られている。
ちなみに、翔というのは西森の下の名前だ。
「おい、翔?私のこと貧乳って言ったか?」
「い、いや……?そんなこと言ったっけなぁ……?」
西森はひどく動揺しているのか、目が泳いでいる。
「そっか〜?しらばっくれるんだな?翔?」
すると、西森はすぐに椅子から立って、走って廊下へと逃げていった。
「すまん!立川!また後で!!!」
「翔!!待ちやがれ!!!」
加賀見も西森を追いかけて廊下へと走っていった。
サッカー部の二人の足の速さはほぼ互角で、この光景はうちの学年の名物と言っても過言ではない。
俺は一人になった教室で、改めてめぐみのおっぱいを眺める。そのたわわに実った大きなおっぱいを見ると、やはりおっぱいは大きければ大きいほど良いと確信する。
西森は何を馬鹿なことを言っているのだろう。
そうして、チャイムが鳴り、いつもの授業が始まった。
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