第3話「感動とは」

罪のない人などいない

誰もが悪さを持っている

醜悪性を飼っている

しかしそれがなくては良し悪しを見分けれない

悪を知るから悪を避けれる

それが常だ


僕らは生きて死ぬまでに

そうした経験則で

悪も正しさも蓄え


やがて性格が変わり

そうして傷つけることさえある


いつまでも赤子ではいられないのだ

ただ大人にって

下世話な事を知り


それをアルコールで流し

タバコを吸い


毒々しい世界を闊歩するのだ

でも朝に上る太陽

夜に輝く月


そうした透明なものを見る時

美しいと心を打たれる

それは傷を負ったからこそ感じる感動であり


何かに魅了されるたびに

また一つ壁を超えたのだと

そういうことなのだ


だから今日も生きていくがいい

その傷も罪も罰も


全ては感動へと変わるのだから。

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