第18話 サリーの実力
アンデッドジェネラルを倒すと宝箱が出現した。
(事前の情報だとアンデッドジェネラルの剣が入っているはずだからな。俺は使えないし後で換金するか。)
そう考えながら宝箱の開けると…………。
(ん?剣が入っていない、何だこれ?)
宝箱の中には、剣ではなく指輪のような物が入っていた。
(指輪って何の指輪だよ、こんなの事前の情報には一切無かったぞ。)
俺はこの指輪をじっくり観察する。
(ん~~でも何かわかる気がするような………。)
“ブォン”
目の前にウィンドウの様なものが現れた。
--------------------
・逆転の指輪
[装備者がピンチに陥った時、一時的に
身体強化と魔力回復速度上昇が付与さ
れる。]
--------------------
「うわっ!なんか出てきたけどこれはアイテムの説明か?まさか……《ステータス》」
--------------------
バルデニア・クリントン
12歳 男
クリントン男爵家長男
〔ジョブ〕
〔サブスキル〕
・縮地 ・魔力の支配者?
・至高の
〔ジョブスキル〕
・遠視 ・速射 ・収納
・ファイヤアロー ・ウォーターアロー
・ウインドアロー ・ロックアロー
・ホーミングアロー ・曲射 ・隠密
・
・アイスアロー
・エクスプローションアロー
・ボルトアロー ・鑑定
--------------------
「やっぱり鑑定スキルあるし!!てゆうかタイミング良すぎだろ!」
そう言った後、俺は右手の小指に嵌めた。
「それに鑑定スキルに気を取られてたけど、魔力の支配者の後ろにはてなマークが付いているんだけど………、どゆこと?」
(まあでも今の所なんの変化もないし一旦放置でいいだろ。)
「それよりそろそろ門限の時間がやばそうだ。」
俺は収納から小型の時計を見ながら、急いで出口に繋がっている転移魔方陣に入って霊穴の墓を出た。
--------------------
--------------------
俺は霊穴の墓から出た後すぐに冒険者ギルドに向かった。
(冒険者ギルドのピークは7時位で今はその一時間前位だからそんなに人はいないな。)
俺は依頼達成報告専用のカウンターの方に視線を移すと見覚えのある2人組が丁度カウンターから離れていくのが見えた。。
「あれ、ニーナとサリーじゃん。2人とも今日は用事があるんじゃなかったの?」
「バル!?どうしてここに?」
「どうしてって………普通にダンジョンの帰りだけど。」
「そ、そうですよね。」
「バルは何処に行ってきたの?」
「さっき丁度霊穴の墓っていうアンデッドモンスターのみのダンジョンを制覇してきたところだよ。」
「それでは今から依頼達成報告をしに行くんですか?」
「いや、ダンジョン探索にはあまり依頼されないよ。指名依頼だと
「てことは素材の換金をするの?」
「そういうことだ。」
俺はそう言いながら素材換金専用カウンターに向かった。
「こんばんは、素材の換金ですね?」
「これを頼む。」
“ドンッ、ドンッ、ドンッ”
俺は魔石が入った魔法付与されている袋を3つカウンターの上に置いた。
「それでは確認させて頂きます………。」
(今回は全く反応しないな。流石は王都の冒険者ギルド本部の受付嬢だな。)
「確認が完了しました。
ゾンビの魔石 52個
スケルトンの魔石 41個
レイスの魔石 28個
アンデッドジェネラルの魔石 1個
よって合計、金貨13枚、銀貨1枚になります。」
「うん確かに、それでは。」
「お疲れさまでした。」
換金し終わった俺は冒険者ギルドの入口に向かった。
「流石ですバル!あんなに沢山のモンスターを倒したなんてすごいです。」
「それに、この数をソロで倒したんでしょ?ちょっと強すぎない?」
「まあ今回は防御力の高い奴はいなかったからな。」
「それでもすごいです。」
「そ、そうかな。」
褒められ慣れていない俺は少し照れる。
「もう帰らないと門限の時間が来るぞ。」
俺が時計を見ると、6時40分になっていて、残り20分を切っていた。
「それでは、そろそろ帰りましょう。」
俺達は門限5分前に学園に着くことが出来た。
--------------------
--------------------
次の日、午前の授業は特に何もなく、進んでいった。
「午後の授業は体術か。」
「私は戦闘をしたことがないので少し楽しみです。」
ニーナは少しわくわくした感じで言う。
「僕はバルと一回体術だけで戦ってみたいな。」
「まあ、それは授業内容によるけどね。」
俺達3人は会話をしながら訓練場に向かった。
「やあ、皆!俺はこの授業の担当のブルドラ・アンセントだ!体術は対人戦をしていくのが一番手っ取り早い。ということで、誰か戦いたいって奴はいるか?」
そう言ったのは、筋肉質の金髪男だった。
「はいはーい!僕、
「お、サリア
「もちろんバル、バルデニアで。」
「剣聖のサリア嬢と入学試験首席のバルデニアか。いい戦いになりそうだな。」
俺達はお互いに対峙した。
「使えるのは身体強化の魔法のみだ。もちろん武器は禁止だ。………では始め!!!」
「《シャイニング・フォース》」
サリーの体が黄色く光ったと思った瞬間、サリーの拳が目と鼻の先に迫っていた。
(速っ!)
俺は紙一重で避ける。
「あー、一発目外しちゃったか……流石バルだね。」
(サリー、強いぞ。)
--------------------
バルは知らなかったようですが実は霊穴の墓ソロ制覇報酬が鑑定スキルの習得でした。
まあ、ソロでダンジョン制覇する人はほとんどいないので、情報が無かったんですけどね。
そして次回、サリーとのタイマンです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます