第14話 ネッ友

haru:あと一週間もしないで私の今後を大きく左右する大戦が行われるんだけど


小松菜:渋いね


haru:そうなんだよ大変なんだよ


小松菜:メンバーどう?集まった?


haru:土下座する男とクールで美人な先輩をハンティングした


小松菜:どーゆー面子?


「ほんとどういう面子だろ」


 夜の零時を回るころ、俺はPCのゲームを開いてチャットでフレンドに相談していた。まあ、だからといって解決するかと言われたら多分しないけど。


 私史上一番出会いが多くて頭が半ば爆発しそうなのだけれども……翼先輩がめちゃかっこいいギタリストだったから、なんとか爆発をこらえてあと最低でも一人は欲しいところ。


「なーんか天の救いはないものか……」



小松菜:ぬこぬこ動画にこんなんあがってた



 ん?なんかリンクを送ってきたな。『一週間で覚える!淫夢で覚えるベースの弾き方』


「やめやめ。こんなんやったらとうとう頭がぶっ壊れちゃうよ」



haru:私をみだらな夢で染めないでくれぬか


 

 今度はスマホの方からピコンと通知音が鳴る。あ、噂をすれば翼先輩じゃないか。


黒翼:ボーカルは私が何とかするから、お前もなんか楽器見つけろ


「……そうだ、問題は俺が何を扱うか……」


 俺はPCのチャットでなにかヒントがもらえないか聞いてみる。この小松菜とはなんだかんだ4年くらい付き合いがあるし(こやつも俺が最初から女だったような感じで接してくる)なんか自分でも思いつかないようなものを言ってくれそうな気がする!



小松菜:リコーダー?



「舐めてんのかてめぇ……」

 いやまあインパクトとしては最高なんだけどね?リコーダープロ級に扱うメンバーのいるバンド……いや、やっぱ無理かもしれない。


「リコーダー奏者が圭さんを奪ったなんて広められたら、圭さんの気品に関わる」


 というよりどうしてリコーダーでいく感じの思考になってるんだ!もっと違う何かがあるはず。



小松菜:まあ冗談は抜きにして、君3年前くらいからMIDI始めたやん?


haru:確かにやってるけど……


小松菜:あれやんね?ちゃんとキーボード使ってやんね?


haru:そうだけど、ってそうか!


 俺はすぐさま翼先輩に連絡を返す。


遥:今からでもできそうな楽器見つけました!


 割とすぐに既読が付いて、グッド!とサムズアップするペンギンのスタンプが送られてくる。かわいい……



「これで本当にボーカルが何とかなるなら、あとは勝つだけだな」



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


テスト明けて他のうんぬんもだいぶ落ち着いたので再開していきます


次の次くらいからバトル始まる予定ですのでもうちょい待ってね

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