第35話 アンタレスがサンタレスになる

アンタレスたちは料理を食べ始める。


「「いただきまーす」」

「いただきます」


アントニオは手羽先を取って食べた。


「小骨をもう少し取っておくべきだったか。好きだからあんま取らずにいたんだけど、さすがにウザい」


「小骨好きな人あんまいないから問答無用で取って良いよ…」


↓アンタレス

「(このパンケーキ、どこかで食べた気がする。

でもまだパンケーキはこの家に来てから食べてはないぞ?)」



「今回こそはサンタを見つけるからな、姉ちゃん!!」

↑アントニオ


「あっそう…(苦笑)」

↑ロッシュ



「あははは……私の子もそう言ってたかもな」

↑アンタレス
























「「え、子??」」



「え………いや、もしかしたらって意味だよ。

私はまだ結婚してないぞ⁉︎」


「ですよね……」



「あ、そういや、博士がサンタなんていないって言ってたな。

まぁ嘘の可能性の方が高いと思うけど」

↑アントニオ


遊歩道言うほど 嘘つく人じゃないでしょ あの人…」

↑ロッシュ


「ん、博士?誰?知り合い?」

↑アンタレス



「父の事を私たちが博士と呼んでいたんですよ…レール博士って」


「え、レール博士……」



アンタレスはトイレに引き篭もる!

2人は困惑した。


「「え、なんで??」」


「レール博士と聞いた途端、吐き気がしてな…ゔおおおぇぇぇぇ」




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



火炎放射能力ボルボーノ!」

↑アンタレス


クリスマスケーキの蝋燭に火がつく。



食事が終わった後、ケーキを食べながらアンタレスはロッシュに尋ねた。


「お前さんらのレール博士は、何をした科学者なんだ?」


「えーっと、最後にした実験は、子供を産むと同時に亡くなった母を転生させる事に成功したものの、今度は2人の子供を失ってしまう実験でしたね。

私たちが誕生する元となった実験です」


「へぇ。で、その実験 成功したんだ…すげぇな。

私の知っている変態野郎のレールとは大違いだな」


「ですが、やっとの思いで転生できた母は、前世の記憶を残っておらず、すぐに逃亡してしまいました」


「えぇ………」



「で、俺がその後 俺自身がアンドロイドだと言う事に気づき、ショックでレールを○したんだよ」

↑アントニオ


「ふーーーん、2年も経って帰ってこないのかぁ。なんか、あれだなぁ。

でも記憶が無いならしょうがないか」



時計の針が9時を知らせる。


「もうこんな時間か。そろそろ寝ないとサンタ来ないぞ」


「お、おけぇ」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇






深夜1時。


アンタレスは寝床を出て、リビングに向かった。


アントニオとロッシュ2人のクリスマスプレゼントを置いておくためだ。

アントニオが朝早く起きるため、夜中にプレゼントを置いておく必要があった。


それで去年 失敗している。



「(いつも そのくらい早く起きてくれれば良いのに…。

まぁ期待なんてしてないけど。空間転移能力ディメバリー…)」


彼女の足下にプレゼントの入った箱が現れた。


「(んじゃ、ちゃんと用意できたし寝るか)」



ガラガラガラガラガラ…




扉を開け、2階へ行こうと思ったアンタレスは、足を止めた。

あ、彼女の寝る場所は2階に変わっております。




「(どこからか視線を感じる。誰だ?)」

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