美濃リーグベースボール、略してMLB

【桃姫side】

道三さんと義龍さんの仲が改善されたことは、すぐに美濃中に広まった。


今頃、あの噂を流していた人々は、苦虫を噛み潰したような顔になっているんだろうなぁ。


んで、そのキッカケとなった野球に興味を示す人が増えたため、私は、そんな人々のために、野球に関することを教えた結果..........


「「「「「ワァァァァ!!」」」」」


美濃中で野球をする人が爆発的に増え、ついには、野球チームがいくつか誕生したのだった。


桃姫「いや〜。まさか、こんな展開になるとはね....」


美濃内に存在する野球チームの一つである、【須佐之男之海】と、【月読之兎】の試合を見ながら、そう呟く私。


ちなみに.......野球の普及に伴って、美濃内に球場が徐々に出来てきたのは、言うまでもない。


義龍「ふむ。この流れだと、【月読之兎】が優勢.......か」

道三「いや、試合と言うものは戦と同じもの。つまりは、いつ【須佐之男之海】に逆転されてもおかしくはない。ということだ」

義龍「なるほど、海が月を飲み込む.......ということですね」


そして......あの日以降、道三さんと義龍さんはすっかり野球にハマり、一緒に野球の試合を観るために、球場の建設を命じるなどのことをしたらしい。


...........恐るべし、野球パワー。


それはともかく


桃姫「あ〜。売店で買ったチョコ羊羹美味しい〜」


球場が建設された影響で、周辺エリアに飲食店が出店し、球場に来る人達がその店の食べ物を買うことによって、周辺エリアの経済が潤い、賑わっている。


これぞまさしく、経済効果ってやつだね。


義龍「父上、この焼きおにぎりとやらは美味いですね」

道三「あぁ、そうだな」


醤油味と味噌味の焼きおにぎりを食べながら、そんな会話をする二人。


そうこうしている間に、【須佐之男之海】がホームランを打ったのだった。


桃姫「あ!!【須佐之男之海】がホームランを打ちましたよ!!」

道三「ほぅ、やはり打ったか」

義龍「これは.......高く飛びましたね」


【須佐之男之海】の逆転ホームランにより、一気に開催は逆転。


結果的に、【須佐之男之海】が勝利したのだった。


桃姫「やった!!父上の読み通り、【須佐之男之海】が勝ちました!!」

道三「今回はたまたま当たっただけだ」


謙遜するかのように、そう言う道三さん。


義龍「しかし.....野球というものは不思議ですね、観ているだけなのに、こうも胸が高鳴るとは..........」

桃姫「そこが野球のいいところなんです!!」

義龍「......そうだな」


私の言葉を聞き、あなたを撫でる義龍さん。


その顔は、柔らかな表情をしていた。


道三「さてと、今度の試合が楽しみだな」

桃姫「ですね!!」

義龍「えぇ」

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