DEATH=PANDORA

奇跡零

第1話 目覚め

「...ということで最近は天気が急変しやすくなっています。皆様くれぐれもお出かけの際はお気をつけて!それでは!」

「...ムクロー!!早く起きなさい!!学校遅れるわよ〜!」

「...ん」

「今日は始業式でしょ?尚更早く行きなさい!」

「...あぁ」









ここは通称【パンドラ】と呼ばれている孤島

約十年前

日本の領海にある日出現した謎多き島

それがこの【パンドラ】である

日本政府は未知の領域を開拓しようと島に立ち入り、首都東京のような発展を僅か五年程で遂げた

だが、政府は知らなかったのだ

この島に隠された真実を

何故何も無かった海のど真ん中に島が急に現れたのか

この島には元々人が居たなんて

知る由もないだろう















むくろ〜!俺もう無理だよぉ(*꒦ິ³꒦ີ)」

「何がだよ。れん。」

「俺が紗倉さくらさんに告った話はしただろ??」

「いや聞いてねぇよ。」

(ていうか...そもそもお前緋南ひなみが好きじゃなかったのかよ...)

「あれ?そうだっけ?まぁしたんだけどさ。」



「さ、紗倉さん!」

「...?なんでしょう?」

「お、おれ!さ、紗倉さんのこと...好きなんです!!!お、俺と付き合ってください!!!」

「え...えっ...と。あ、ありがとうございます...少し考えさせて貰えませんか?」

「も、もちろんです!!」



「で告ってから1週間...なーんにも返事がねぇんだよ〜。」

「...もう脈ナシだろそれ。」

「いや!まだわからん!俺は...本人の口から聞くまでは諦めんぞ!!」

「オーガンバレー」

「ちゃんと聞いてんのか骸ーー!!!」



(...それよりも...今日は雲行きが怪しい...嫌な予感がする。)















「おーいそっちボール飛んでいったぞー!!」

「俺取ってくるーー!」

「...はぁ。楽しそーだな。」

「おい骸!お前もサッカー参加しろ!」

「...俺が勝って終わるが?」

「知っとるわ!そんなもん!それでも全員でやる!その方が楽しいだろ?」

「...まぁそうだな。」

「な!?おいみんなー!!骸がデレた!!!」

「ハァ!?」

「マジで?!」

「おいコラ...お前ら俺をなんだと...」


「ねぇ!...あれ何?」

「ん?」

(アレは...まさか...?!)

「おい!お前ら逃げろ!」

「はぁ?どーしたんだよ骸?」

「アレは...ダメだ。お前らには敵わない...。」

「おい!霧みたいなのが凄いスピードでこっちに来るぞ!?」

「に、逃げろぉ!!!」


「みんな!こっちだ!!」

「ハァ...ハァ...あっ...!」

「おい!何コケてんだ!急げ!」

「ァ...いやだ...ァァ...あ...」

「...チッ...!!」












SwitchスイッチMODEモード“Ⅰ”ファースト









「...え?...バリア...??」

「...ハァ。...生きてるか?」

「ぁ...うん。...骸...だよな?」

「他に誰がいんだよ...とりあえず怪我ねぇなら走れ。」

「あ、はい!!」



「...さて。...おいコラデカブツ!」

『グルルルルゥゥ......!!!』

「犬タイプか...?...まぁいい。...お前のせーで学校中に俺のヒミツがバレちまったじゃねぇか...セキニン。とってくれるよな?」

『ガルルルァァァァ!!!!』


「躾だ。有難く受け取れ?犬コロ。」









Abilityアビリティ箱型捕縛キューブ












「...終了。【Switchキャンセル】」

「...フフッ。相変わらず凄いね。キミは。」

「...何でアンタがいる。白神朧しらかみおぼろ。」

小型GPSコレ^^」

「...チッ。」

「コラ。上司にむかって舌打ちしない。」

「...サーセン。」

「ハァ...誰の影響なのかな...」

(...百アンタだよ。)

「...アンタがいるってことは...アイツらも来てるのか?」

「うん。今向かってる。何人かはもう着いてるよ。フィフスの皆が生徒の状況を診に行ってる。キミのお陰だよ。骸。被害が最小限に抑えられたのは。」

「...アレは。」

「ん?」

「アレは。...今までにないタイプの魁魔カイマだった。...この島に何が起こってる?」

「それは本部に戻ってから話すよ。ここはダレが聞いているか分からないからね。」

「分かった。」


「お待たせしました!朧さん!骸さん!」

「...遅いぞ。“Ⅰ”ファースト“Ⅱ”セカンド。」

「仕方ないでしょー?急に要請されたんだからァ。」

「無茶言わないでくださいよォ。骸隊長。俺たちさっきまで島の端っこにいたんすよ?」

「...なら許す。」

「ヨシッ!」

「...現状把握。魁魔の確認。行け。」

「「「「はい!」」」」








「おーい!骸ー!」

「...煉。こっちは危ないぞ。」

「骸がいるから大丈夫!」

「...それもそうだな。」

「...なぁ。魁魔...?って何だ。」

「お前には縁のない話だよ。煉。みんなと一緒に向こうにいろ。」

「いやだ。...それに俺にも関係あんだろ?俺たち親友じゃん!」

「親友...初めて聞いたぞソレ。」

「ウッソ。...まぁいいや。...俺アイツみたいな意味わかんねーヤツ見たことある。」

「...ハァ?!おまっ...!?」

「...俺の父さん。ソイツに殺された。」

「...え。」

「...俺の目の前で。...何も出来なかった!アイツの事も倒せなかった!父さんを守れなかった!!」

「...倒せないのは当たり前だ。...アイツらは普通の武器じゃ倒せない。」

「...なぁ骸。...俺にアイツらのこと教えてくれ。...アイツらを倒す力をくれ。」

「...お前にはムリだ。煉。」

「なんでだよ!!」

「危険だ。...お前を巻き込みたくは無い。」

「...もう巻き込まれてるよ。骸。」


「煉くん...だっけ?僕は白神朧。骸の上司。」

「あ...はじめまして!俺は式神煉しきがみれん!骸とは産まれた時からの幼馴染です!」

「へぇ。それは確かに親友と呼べる関係だね。」

「ですよね!!」

「君さえ良ければウチの本部においで。」

「なっ...!何言ってんすか朧サン!!」

「骸。話だけでもしてあげなさい。もしかしたら彼にもチカラがあるかもしれない。」

「...分かりました。...煉。放課後校門のとこで待ってて。迎えに行く。」

「!...おう!!」



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