フリーバトル&クリエイトRPG~のじゃロリ狐耳巫女が往くVRMMOの道~

haryu

第1話 プロローグ

「ズズズズッ。」


一人の金髪の巫女装束のような服を着ている少女、狐崎こざき楓、が縁側で湯吞の中に淹れられた緑茶を啜っている、だけれど彼女には普通の人間にはないものがあったそれは狐の耳と狐の尻尾であった、そしてそれもきれいな金色だった、古の文献によると彼女は善狐の一種の天狐であるらしい。


スゥー…タン


彼女の背後にある襖が開かれて黒髪の少年、狐崎蓮、が襖の向こうで正座しているこちらは黒色の耳と尻尾がついていた、黒狐でどうやら楓の部下のようだ。そしてそんな彼の背後には大きな箱と一つのディスクケースが置かれていた。


「主様、クリエイトゲームコーポレーションという会社から『Free Battle&Create

RPG』というゲームとフルダイブ式VRカプセル『VRCP-37』というベットらしき何かが届いてましたー。」


その言葉を聞いて楓は記憶の中にあるネット上の情報を引っ張り出してきたそして、後ろにいる蓮に聞いた。


「む?クリエイトゲームコーポレーションのフリーバトル&クリエイトRPGと言えばじゃ、一週間前に発売されオンラインショップもどこの店も完売御礼になっておるゲームではないのかえ?」


そういう質問に蓮は間髪入れずに答えた。


「はい、そうですね。一週間前にサービスが開始され発売されたのがその一週間前、発売日当日から都会、田舎問わず売切れ、ちなみに運営の話だと追加は一か月後、ということですね。主様はほらクリエイトゲームコーポレーションの株主ですから。」


「あぁ、そうじゃった。それで、お主はそのVRCP-37のセッティングはできるのかぇ?」


心配そうに楓が蓮に聞くと。


「あ、そこは大丈夫です。どうやら、VRConnectシリーズなどのものは国のデータを使っているらしく生体認証でアカウントが作れるようです、私と主様はきちんと戸籍を持ってますので。ネットは有線接続ですし。なので行うことは、コンセントにさして電源を入れて有線接続して、ヘルメットのようにかぶってベットなどで寝っ転がるだけですね。」


「のう、一台しかないのじゃが童が一人で遊んでもいいのかぇ?もしいいなら、そちに部下たちの世話を任せることになるのじゃが。」


「えぇ、いいですよ。私はセッティングをしてくるので終わったら呼びますね。」


「分かったのじゃ。終わったら呼ぶのじゃ。」


「えぇ、わかりました。主様。」


スゥー…タン


そう言うと、蓮は襖を閉めた。


ズズズズッ


そして、お茶を飲んでからこう言った。


「念のため運を上げておこうかぇ。」


これが、波乱の始まりだと言うことは、運営もまだ知らない。




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