第10話 修学旅行スタート!

 それからバス移動が始まる。

 席の配置的には、班で横1列になる感じである。

 まず一番窓側に颯太が座り、その横に僕が座り、通路を挟んで、桜田さん、その横に三日月さんが座っている。


「ちょっと、先生の話ちゃんと聞いてなかったって何してるの!」


「いやー、ちょっと円周率を唱えてまして…」


「え、いや、ちなみにどれくらい覚えてるの?」


「1万桁は言えるよ? 今から言おうか?」


「いや、それ聞いてた日が暮れるよ…」


 などと、桜田さんと三日月さんは仲良く喋っている。

 いつもひとりだったから心配してたけど、これなら大丈夫そうだな。


「なーなー、何かやろうぜ」


 隣で暇そうにしていた、颯太がそう言う。


「何かって何やるのさ?」


「そうだなー、トランプ?」


「いや、あるにはあるけど、2人でか?」

 

 僕がカバンからトランプを取り出しながら言う。


「もちろん、女子も誘ってさ」


「いや、横に並んでるのに無理だろ」


「ポーカーならいけるくね?」


 ポーカーとはカードを5枚引いて、そのカードの強さを競い合うゲームである。同じ数字が2枚出たら2カードみたいな感じの組み合わせが色々あり、それの一番強い組み合わせを出した人の勝ちである。ちなみに、1階までカードの交換が可能だ。いらないと判断したカードを捨て、またトランプの山から捨てた枚数だけ取ることができたりするのである。簡単に説明するとこんな感じのゲームである。


「いけるな」


 と言うことで、


「なーなー、トランプやらね?」


 そう女子達に颯太が呼びかける。

 やはり慣れてないのか、三日月さんは黙り込むが、桜田さんは


「いいねー! んで、何するの?」


「ポーカーやろうと思うんだけど、ルール知ってる?」


「え、知らない。てか、なにそれ? 三日月さんは分かる?」


「ごめんなさい、わからないです」


「そっか、んじゃあ、輝星くん、説明よろしく!」


「んじゃあ説明するけど………って感じだ」


 あまりに長いので省略させてもらった。

 おそらく、10分ぐらい話し続けていただろう。

 

「なるほどね??」


 うんうんうんと、三日月さんは頷いている。ので、ルールは大体わかったようだ。


「よし、じゃあやるか」


 と言うことで、真ん中の席にカードを置いて試合を始めるが、


「ごめんなさい、やっぱりわかんないです」


 流石にあの説明を一発で理解するのは難しかったか…。

 三日月さんを見ると、同様に首を傾げていた。


「そうか、じゃあなるっちと桜田さんが入れ替わって俺は桜田さんに、なるっちは三日月さんににルール教えるってのはどうだ?」


「僕は構わないけど」


 とか言いながら、内心はと言うと、っしゃ!なにこいつ、めっちゃ気がきくやんけ! マジで天才か??


「いいね、賛成!」

 

 うんうん、と三日月さんも頷いている。


「じゃあ場所変わって」


 バスが信号停止したところで、さっと、場所を入れ替える。


「よろしく、三日月さん」


「こちらこそよろしく、鳴釜くん」


 あっちも軽い挨拶してたし、こっちも挨拶をしておく。


「せっかくだし、2vs2にするか」


「どう言うこと?」


「単純に2人がペアになって10枚で勝負するのさ。だから、4カードx2とか出てくる可能性があるってわけだ」


 え、なにそれ。めっちゃ楽しそうやん。めっちゃ仲も深まれそうだし、神かよ。


「よくわからんけど、やろやろー!」


 桜田さんはノリノリである。


「三日月さんもいい?」


 僕が尋ねる。


「よくわかんないからいいよ」


 わからないからいいよって謎だな。まあいいか。


「こっちもおっけー、それで行こう」


「よし、じゃあやるぞ」


「じゃあ三日月さんカード…え?」


「届かない……」


 三日月さんはカードがギリギリ届かないようで、一生懸命、中央の座席に手を伸ばしている。

 あー、やばいめっちゃいい匂いする…。

 あと、なんか足に柔らかいものが当たって……。


「よし、取れた! ごめんね、鳴釜くん」

 

「うん、全然良いんだよ。むしろありがとうございました」


 やべ、本音が漏れてしまった。

 三日月さんは首を傾げていた。


 それから、2vs2の試合はかなり盛り上がった。

 そんなことをしていると、僕らは目的地に着いたのだった。


 〜後書き〜

 

 どうも、こんにちは! ともともです!

 ここで改めて謝罪させていただきます。前話では、不適切な内容になってしまい、本当に申し訳ありませんでした。今日のお昼頃に違う展開に書き直させていただきました。本当に申し訳ありませんでした。これからはこのようなことにならないように努めてまいりますので、是非、これからもこの小説をよろしくお願い致します!

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