逆祭り
マエ乃エマ
序
楽園とは果たしてどのようなところなのだろう。
万人にとって共通の楽園など存在するのだろうか。もしかするとそれは場所のことではなく、個々の精神的な充足を表す言葉なのかもしれない。
自分の願いがかなう場所ならば、そこは例えどんな場所であっても楽園ではないか?
そう。楽園を見せてあげる。
それはきっと君の瞼裏に映るはずだから。
祭りは奉り。奉りは『間つり』。異なる『間』をつなげるもの。楽園への道もきっと開けるはず。
でも、その道の途中。途中で決して目を開けちゃいけないよ。
目を開ければ、きっと君は。
もう二度とは戻れない――――。
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