第14話 焦り
側近は苦虫を噛み潰した。
金の受け取りを拒否された。
偽善者め。
化けの皮を剥がしてやる。
鞄からさらに札束を取り出す。
押し返される。
取り出す…。
結局、五つの札束を掴んでいた。
それでも、首を横にふる男。
額の青筋が激しく脈を打つ。
その時、
はっと、我にかえった。
側近の肩に手がかけられていた。
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