結論

第17話 結論

 俺、昔のSFって社会の問題を強くテーマに掲げてた気がする。特に公害に関する点はもうね。それがふっと消えたのはやっぱり21世紀に入って「萌え」ブームが起きたからだと思う。


 これは次の文学論に書くかもしれないけど

 1960年代までの文学は戦争を経験してきた大人が書いた文学

 1970年代は学生運動に敗北した「大学生っぽい」文学

 1980年代はもう精神が高校生っぽい文学

 バブルが崩壊して数年後から中学生っぽい文学になり

 東日本大震災以降は「小学生並みの精神」に落ちた人が書いてる文学

 に堕ちてると言われてたりするんだよね。


 つまりバブル崩壊以後「精神年齢中学生」だからもう社会性なんてもんが無いんだよね。


 だから今のSFラノベに足りない物って「社会問題」じゃねえの? よその国では普通に政治や経済の事を討論するっていうけどこの国はいつからタブーになったんだろう。もう政治家が大人の顔つきをしてねえもんな。あげくに訂正でんでんとか日本語が読めないもんな。一国の総理だぜ。上でこれかだら庶民なんてお察しだよな。ちなみに児童文学は大人の目線で子供のために書いたものが多いから逆に子供の方が大人びてる気がする。つまりダメな大人を見て子供らしいことが逆に出来ないからこの国は「大人になってからも幼稚化」がさらに酷いことになってるんじゃねえの? 「萌え」ってそういうことじゃねえの。だから未来を舞台にしたSFも未来を描けずに「金だけ・今だけ・自分だけ」になって時代遅れのMMORPGの世界に逃げ込む「自称SF」しか作れなくなったんと違うの? これはローファンタジー分野の「ダンジョン配信だらけ」にも言えるかもしれないけど。それ現代ファンタジーじゃなくてゲーム世界やんって。普通は現代ファンタジーって現代の諸問題を題材にしないとあかんやつじゃないの?

そういうのが一切ないわけだよね。


 ヤングケアラー問題を解決するロボット

 孤独死を解決するロボット

 過労死を解決するロボット


 出していいよね。ラノベって中高生が読むものなんだから。でも20年代の現実は小学生のまま大人になった人が社会の話題をタブーにして現実逃避の道具にして子供の世界(自分が少年・少女時代にプレイしたゲーム世界)しか書けなくなってSFラノベは見捨てられたんじゃないの。


 いい加減に「社会」を書いたらどうなんだ。


 結論:社会問題を書け、SFでもな

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