第5話

さてさて、この六法全書(仮)曰く生まれる姿はほぼ運らしい。

まぁつまるところ、人の姿では無い神様が生まれる可能性がある訳だ。

後は生まれたあとから、定期的に運営へとメールとかを送っとけば後はOK。

この神様が必ずしも運営に使われるAIになるとは限らないが、俺なりに育て上げる気だ。




「えっと.....?卵に触れて......MPの譲渡を行うといいんだな。」



▼MPの譲渡を行いますか?



「ん、YES。少しづつだけどね。」




ゆっくりと、体からMPの抜けた感覚がして卵が光る。

どうやらお気に召したらしい、クルクルと動いている気がする。




「そういや、名前は運営が付けるのか?」




六法全書(仮)には.......うん、載ってるな。




【名付けについて

生まれた神格への名前は運営が一任して行います。名前に関して、皆様の独断で付ける事はお止め下さい。誕生後に連絡を頂けましたら、担当スタッフよりメールにてお知らせします。以上の事をご了承頂けますようよろしくお願いいたします。】



まぁ、そうだよな。

コレは一応バイトだし.....個人の楽しむゲームじゃあ無い。

文句言う奴がいたのか......運営大変だな。

同意書の所に書いてた気がするのに、読んでなかったのかな?

良い鴨にされそうだ。




▼誕生まで残り時間5分




「お......中々早かったな。お湯とか用意しとこ。」




カメラは....ここか?

設定画面からカメラのマークを押すと視界の隅に表示が出るのが分かる。

どうやら出来たらしいな......っと、動かねえと。

お湯を沸かしてタオルを引っ張り出し、卵を撫でてみる。




「意外と元気っ子だなぁ.......」




ぴし......




「お!」




ピシ

卵にヒビが入った。

生まれる様子を静かに、但し寄り添いながら眺める。

そして.....




「VAVA〜!!!」

「UruAq!!!」

「oh、まさかの言葉の壁???」



金の髪の男の子と銀の髪の女の子が生まれた。

きょとりとこちらを見る双子?は流石神様、既に首が座っている。

ふわふわとした愛らしい、子鳥の巣のような髪で瞳の色は互いの髪の色である.......

え???うちの子神???あ.....神様じゃん。信仰しよう。

そっと微笑んで双子を膝に乗せてみる。

しっかりとした重さを感じる当たり、生後8ヶ月当たりってとこか?人なら。




「ようこそ、俺の可愛い娘ちゃんと息子くん。これからよろしくな?」


「VAVA〜woo?」


「nnanya-!!」


「おー........頑張るかぁ。」




可愛いから、やるしかねえよな!

ぺちぺちと愛らしいおててで叩いてくる2人にさせたいようにさせて。運営へと連絡を入れる。

連絡来るまでに取り敢えず......




「風呂と......飯か。」




お湯で清めてやり、タオルで拭いて乾かすとおくるみに包む。

そして、俺は戦場へと身を投じた。






そう.....食欲と好奇心旺盛なベイビーとの戦いに。







﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎ ﹎



はい、ついに産まれました........ハートやコメント等で、コレからいっぱい頑張って参ります!!



食欲と好奇心旺盛なベイビーとの戦いは熾烈なものとなるでしょうw

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