第20話 むにむに

二人は手を繋ぎ、学園に向かう。




サヤ「…リナ様、どのような形で国に貢献なさるのでしょうか?」




レド「わからないが…例を挙げると…医者とか…民を助ける仕事じゃないか?」




なるほど…とサヤはうなずく。




サヤ「私たちの側近等だったら驚きますわ!ふふ…」




レド「サヤはどこまでも優しいな。海ぐらい心広いんじゃないか?」




サヤ「海…行ってみたいです…この国は内陸ですので海が無い…とてもきれいなんでしょうね…!」




目を輝かせて言うサヤに、レドが…




レド「俺が国王になって…他国との交流とかで行く場所に海があったらいいな。その時はサヤも一緒に行こう。王妃としての努めってこともあるが…」




サヤ「そうですね…あと何年でしょうか?楽しみにしてますわ…」




二人が話していると、すぐに学園についてしまった。




レド「それじゃ、ここで分かれよう。サヤも勉強頑張れよ。」




そう言うと、レドは早足で自分の教室に向かった…




サヤ「レド様も頑張ってくださいねー!…行ってしまった…寂しいけど…私も頑張りますわ!」




意気揚々と、サヤも自分の教室に向かった。




教室の扉を開き、一礼する。




サヤ「失礼いたします…ただいま戻りました。お騒がせしてすみません。」




レイモンド「遅刻だぞ。早く席に着け。」




気を使ってくれたのか、スムーズに授業に参加することができた。




その後は普段通りに授業を受け、勉強にいそしんだ。




授業が全て終わると…




ナラ「サヤ様!無事でよかったですわ…サヤ様がいなくてさみしいかったんですよ!」




ナラがサヤに抱きつく。




サヤ「心配をおかけしてすみません…私は大丈夫ですよ!」




満面の笑みを浮かべ輝くサヤにナラの目がやられる。




ナラ「うっ…眩しい…いつも通りですわね。ところで…リナ様はどうしたんですか?」




サヤ「リナ様は自身の夢を追うために学園をお辞めになった…と聞いております。」




ナラ「そうなんですね…」




二人が話していると…




ヴィクトリア「サヤ!無事でよかったわ…怪我は?何かありませんでしたか?」




サヤのほっぺをむにむにする。




サヤ「わ、お姉様!私は大丈夫ですよぅ…むにむにやめてください…」




ヴィクトリア「あぁ、よかった…私を心配させないで…!もちもち具合も健在ね!」




ヴィクトリアによる健康検査が終わり、王妃教育に入る。




三人で図書室へ移動する…




サヤ「レド様、勉強大丈夫でしたか…?」




レド「俺は大丈夫だぞ。サヤはどうだった?」




サヤ「私にはナラがいるので!」




あまりにも自信満々で言うため、レドは笑ってしまった。




レド「そうだな、友人を持つのはいいことだ。さ、王妃教育やるぞ。」




今回は四人で、王妃教育に臨んだ。

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