1章 吸血鬼は教えを乞う
第一人間はっk…こいつ人間か?
21ページ
あっどうも!1人石取り合戦をしているモンスターです。最近自分の不死身がどれだけヤバいのか分かってきたんだ。
何故かって?全身を木っ端微塵にされても、どれだけ燃やされたとしてもその私だったものから再生するんだ。ヤバいよねー。
ん?どうやってそれが分かった?えーとね…自分からモンスターに何も攻撃せずに突撃したんだ。それでモンスターは私の事を食ったり燃やしたりするんだよねー。
まぁそれで私が復活するもんだからまぁ死ぬに死ねないっていう…なんか複雑な気持ち。
まぁこの事は前々からなんとなく分かっていた事だからまぁ驚きはしないかな。うん。でも死ねないのはちょっとなぁ〜。
まぁテレポート機能も搭載されてるからかなりありがたかったりするしね。テレポート機能っていうのは何処か生活に必要ない部位…小指とかを使うんだけど。
それを今いる場所に埋めたりする。埋めるのは他のモンスターに食べられないようにするためね。
それでもし何かあって私が倒された時、小指のある場所で再生し始めるのである。
一応テレポートみたいなもんだ。まぁどこかの部位を誰かに持たせて長距離を移動…みたいな事も出来なくはない。けど人がいない(泣)
そのため暴走モードの時は、なんかもうすんごいカオスになってる。
それにかなり気持ち悪い。なんか色々混じっているからあまり私も見ないようにしている。
でも姿を変える事でそのモンスターにしかない身体能力を得られる。変身した姿の時だけだけど。
例えば崖があったとしよう。人の姿だと登れないけど、それに合うモンスターに変身すると一瞬で登れるようになるんだ。
まぁでもどんな場所でも蜘蛛の足が1番重宝するんだけどさ…あっ⁉︎他のモンスターの足に変える必要ないじゃん!って思った人は心の中に秘めておいてね?
22ページ
あー人と話したい。けど人がいない。いるのは私を食料としか思っていないモンスター達だけ。あとリッチ。
でも最近モンスターが寄ってこなくなったんだよ。なんでだろうね?オーラみたいなのが出ているのかな?
多分強くなっているっぽい?
あとあの石にはどうにも味がある事が分かった。甘いやつは割と大きめの石で小さければ小さいほど苦味が増す。なんか果物みたいだなー。
…………って事はモンスターが成長するとその石も大きくなるのか?果物が熟すみたいな。
あとどうやら私が狩り尽くしたっぽくて、現れる魔物は全て小さなモンスターばかりなんだ。
まぁ…つまりそうゆう事だね。はい!私がやりました。
リッチ倒したいのは山々なんだけど、この森の出口でも探してみるか?奥に行ってもリッチがいるか分からんし。
というか奥に行ったら私と同じような分からないモンスターに出会う確率が高い。前もそうだったし。
こっちが奥に行く方角だから…こっちに向かって行ってみるかな。ここに小指埋めとこ。
それとたった今気づいた事なんだけどさ…血が一切出ないの。いやあるけど外に出てこないみたいな?なんかブッシャァ!みたいな感じでもないし、ポタポタと血が滴るというわけでもなくなんていえばいいかな?
血とかがそこで止まって、断面が見える感じ?
多分白いのが骨だな。へぇ〜こうなっているんだ。
じゃあのんびりとレッツゴー!
23ページ
どのくらい進んだのかな?分からないけど一向に森が続いている。しかも見渡す限り木しかないのでなんか酔いそう。ウプッ…
でもだんだんとモンスターの強さが弱くなっていると思う。なんか緑の小さい人間みたいなやつが村みたいなの作っているし…でも「グギャギャ!」とか「ギャ?」とかしか言わないので人ではないね。
まぁ最近歩いてばっかなのでその村モドキを壊滅させたんだけどさ…ここで面白い事があった。
なんかどこからか「…!」って声がしたからその方向に向かって進んだのさ。そしたら簡素な作りの小屋みたいなのがあって、扉の中にはなんと女の子がいたわけ。
まぁでもその時、私の姿は蜘蛛の姿の下半身に人間の上半身だったわけ。まぁどんな事が起こるかというと……
「い、いやぁ…誰か…」
って完全に私、敵じゃん!あーもう終わった。いやちょっと待てよ…なんとかして声をかけるしかないって!でも声出るのか?いや出すしかないんだから!
「わ…わたし…へ、変なモンスターじゃないよ?」
あーなんて事を言っているんだ…私は。噛んでいるし、明らかに女の子変な目で見てるよ。あっ泣き出しそう。ヤバいって。
緑の小人倒したからもうここから離れようかな。いい事はしたんだ。うんうん。そうだね。それがいい!
でも離れよう(テレポート)と首に手をやろうとした時、なんかバタッで音がして女の子が倒れた…どうしたのかな?あれ?
この子歯が…尖っているな。人間じゃないのか?というか息が荒い。顔も真っ青になっている。仕方ない、どう助けたら良いかわからないけど持ち帰ろう。
よっと。おっ軽い。まぁまだ子供だもんな。こちらモンスター只今抱っこの形で子供を持っています。どうぞー。
カプッ…
ふぁっ⁉︎首に噛みついた!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます