夢幻の天叢雲 埜依丸 Dパート

 そのこえちょうマルかいしたほうけると、ロウオウマルマルほうていた。


つうしんようかがみってなに?」


 ほくにそうかえちょうだが、それにこたえたのはたい耀よう


ロウオウマルちからで、ぼくたがいの姿すがたかくにんるようにってるんだ。はなれててもかいも……――」


 しかしリュウジャマルちからで、じゅうかしてはこんでいるようが、さんにんかってう。


「おい、おまえ。ムダばなししてないで、じゅうはこぶのつだえよ!」

「ごめん。でもしっぺのボクがうのもなんだけど、ためして、このごとロウオウマルにはみたい」

なんだよソレ?」


 ようあきれたようほくにそうかえすと、スセリがほくていあんをする。


「コレばかりはかたがありません。そのわりロウオウマルには、あとべつごとたのみます」


 その、5じゅう河川かせんしきからされると、さいしずめまもりけっかいり、ようたい耀ようちょうう。


さんにんともろうさま

「ねぇちょう。さっきのはなしだけど、貴女あなたつうしんようかがみロウオウマルからつくってもらったら?」


 スセリはことあとそうつづけ、ようほくたい耀ようねんおくる。


(「みんなすこはなしをわせてくれるかしら?」)


 ねんおくったスセリは、ねんっておもう。


つうしんようかがみはなしがたのはがたい、もしかしたらかくしょふうけいかるかもれない。それにしてもどもたちはんのうると、しょたいめんたいするたいおうにはかんいんだけど……)


 いっぽう、スセリにつうしんようかがみことていあんされたちょうは、ようていたときねんそうだんをしていた。


(「どうしよう、ときちゃん?」)

(「……このはなけましょう。つうしんようかがみがどのようなモノかはらないけど、わたしちから如何どうにかるとおもうし」)

(「うん……かった」)

かった。ロウオウマルつうしんようかがみねがいしてい?」


 ときとのねんえたちょうは、ほくかってそうい、そのことをスセリはかんがえる。


こんってた……とことは、あいがどんなモノかかいしていないのか、それともわたしかんがぎか……)


 ロウオウマルちからようみぎがわいているはくぎんけんに、ほくあらたにあらわれた30センチほどせいどうきょうに、たい耀ようまえかくせいどうきょうちょう姿すがたうつされ。ちょうほうかいめんから3まいの30センチほどはくどうきょうあらわれ、まえかびがりたい耀ようほくよう姿すがたをそれぞれうつす。


「ねぇちょうちゃん、ボク姿すがたえてる?」


 ほくにそうわれ、ちょううなずう。


えてるよ。それと……てでい」

「そうだぜ、おとこで、ちゃんけなんてずかしいったらねぇ」


 そうつづけたように、ほくかえす。


「あれ? ボクはおんなだとおもってたけど?」

ぼくおんなだよ」


 ちょうようにそうかえし、こころなかう。


いまはね)


 そのこといて、ようちょうあたまげてあやまる。


「わりぃ、ぼくなんてうからさぁ」


 ようのそんなこときながら、たい耀ようおもう。


かった、おんなってしんてなかったんだよな。コレでじをかかなくて……――)


 そんなたい耀ように、きゅうにスセリからねんる。


(「たい耀ようこえてる?」)


 スセリからきゅうねんたい耀ようすこおどろくが、いたりをしてねんかえす。


(「なによう、スセリ?」)

(「虚蝶こちょううつったかがみほかなにうつってない? しょとか……」)

(「いや、てうかちょう姿すがたがいくらになるならようほくにもいたら」)

(「そうですか、……ありがとう」)


 ねんでそうったスセリはかんがえる。


(たぶんようほくいても、こたえはおなじでしょうね。ぬえちょうなんてめいしょうどもけるはずないし、やはりはいだれかがるはずだけど……)


「スセリ、そろそろれんしゅうはじめようぜ」


 かんがえていたスセリはようにそうわれ、ちょうしょうたいかんがえるのをいったんめた。


(……わからないことかんがえててもかたいか、いまところがいさそうだし)


 そうかんがえたスセリは、ようかってう。


「そうね、それじゃあよう貴方あなたかぜあやつほうほうせいせいするほうほう、どっちをりたい?」


 スセリにそうわれ、ようすこかんがえてからこたえをかえす。


かぜあやつほうほうい」

「どうせようことだから、そっちのほうかっこういとかでめてるんだろう?」


 たい耀ようにそうからかわれた、ようすこおこった調ちょうう。


わるいかよ!」

「ほらほら、ケンカをしない。それではマルれんしゅうねた、リュウジャマルかぜあやつれんしゅうはじめます。ちょうわたしねんないみたいだから、さんにんだれかからいてちょうだいいわね」


 ようたい耀ようほくちょうけてスセリがそうせつめいすると、にんへんかえす。


「おう」

「あぁ」

「「うん」」


 にんへんかえすと、スセリははなしをつづける。


「それじゃあ、これからはねんします。リュウジャマルけっかいちゅうしんに、ほかたちけっかいすみたいしていて」

「あいよ」


 ようへんともに、4臣器おみきはそれぞれのうごす。


  ガコン ガコン ガコン


 4臣器おみきとくていくと、スセリはきゅうじょうけっかいまわりにり、ようねんはなしかける。


(「それじゃようせつめいはじめるわよ」)

(「おう」)

(「このちからひとがたでは使つかえないからおぼえておいて」)

(「かった」)

(「りんてんリュウジャマルめいれいしてみなさい」)


 スセリにねんでそうわれ、ようすこかんがえてからリュウジャマルう。


「……リュウジャマルりんてん!」


  ブオォォォォン


 するとかぜおとともに、リュウジャマルないともどもきざみにした。


なんだコレ?」


 おどろいているようにスセリは、リュウジャマルからとおざけ、ねんせつめいをする。


(「いまリュウジャマルかぜまとっているのです」)


 そのせつめいいているあいだも、ようかんじるれはすこしずつつよってく。


(「ようめいれいめないとばしかねないからけてね」)


 スセリにねんでそうわれ、ようあわててリュウジャマルめいれいする。


かぜめろリュウジャマル!」


 するとリュウジャマルいていたかぜしょうめつし、それをかくにんしてスセリはようねんう。


(「さっきのじょうたいで、たい耀ようのやっていたようことをやればるでしょう。ただしかぜまとったじょうたいだと、どうこうどうあんていります。それとけっかいないにはけっかいっているとはえ、ことわすれないで」)


 ようにそうせつめいしたスセリは、こんほくねんたのむ。


(「ほくわるいけどリュウジャマルちかくに、まとになるきんぞくちゅうつくってくれないかしら」)

(「かった」)


 ほくねんでそうへんかえすと、リュウジャマルちかくに、リュウジャマルの2ばいほどおおきさのきんぞくちゅうしゅつげん

 スセリはきんぞくちゅうかくにんすると、さいようねんう。


(「ようほうほういません、ロウオウマルつくったきんぞくちゅうを、さきほどちからかいしてみせなさい」)

(「かった……」)


 そうへんかえしたようは、リュウジャマルめいれいする。


「……リュウジャマルりんてん!」


 ようめいれいで、リュウジャマルふたたかぜまとうが……


  ブオォォォォン


「やっぱれんな……」


 そうように、つうしんようかがみとおしてたい耀ようはなしかけてる。


だいじょうようなにれてるけど?」


 れにこまっているようかがみていたたい耀ようがそううと、ようリュウジャマルにもういちかぜめるようめいれいす。


わるい、もういちかぜめてくれ、リュウジャマル!」


 まとっていたかぜしょうめつし、れがおさまったのをかくにんしてから、ようつうしんのうとおしてたい耀ようたすけをもとめる。


「スセリに、おまえみたいにちから使つかえってわれたんだけど、あつめたかぜ所為せいれまくって、それどころじゃねぇんだ。たい耀よう、おまえあたまいんだしなにあんねえ?」

「そううのはぶんかんがえろよようれぐらいまんしたらどうだ、こうげきけたられるんだし?」


 そうかえたい耀ようだが、ようはんろんする。


「それじゃ、ねらさだまんねぇだろ。あつめたかぜよわいとりょくねぇし、つよぎるとれがひどってちゃんとこうげきがしねぇ。もしんじまったらどうするんだよ!」


 すると、はなしをいていたちょうつうしんようかがみ使つかって、たい耀ようようう。


「ねぇ、エアーマンみたいなことないの?」


 ちょうがそうってたので、たい耀ようあきれたようちょうかえす。


「こんなときに、なにってるんだおまえ?」

「ファミコンに……」

「エアーマンはぼくたちってる」


 たい耀ようにエアーマンのせつめいをしようとしたちょうだが、たい耀ようがそうかえしたので、ちょうたい耀ようようせつめいはじめる。


「アイツのかぜって、るとなかあないてるじゃん。あんなふうなかぜこせばいんじゃないの?」


(!)


 そのせつめいいたたい耀ようひらめく。


「それだよう! たつまきみたいにかぜあつめれば、ちゅうしんかぜい」


 そしてようにそうせつめいした。


「どうことだよ?」


 そうにようがそうかえすと、たい耀ようう。 


「とにかくリュウジャマルたのんで、たつまきみたいにかぜあつめてもらえ」


 たい耀よううながされ、はんしんはんようはもういちリュウジャマルめいれいをする。


「……リュウジャマルたつまきみたいにかぜあつめてくれ。りんてん!」


  ブオォォォォン


 ようめいれいで、リュウジャマルさいさんかぜまとう。

 するとこんは、まえかいほどれはしない。


「やったぜ、これぐらいならもんだいなさそうだ! リュウジャマルあつめたかぜはそのままキープしといてくれ」


 うれしそうなように、たい耀ようはなしかける。


たつまきたいふうちゅうしんに、かぜいんだ。べんきょうったかよう?」


 するとようはムッとしてかえす。


おしえてくれたのはちょうだろうが……」


 そして、そこまでってがおつくり、ちょうにおれいう。


「サンキュウな、ちょう


 われたちょううれしそうにうなずき、へんかえす。


「うん」


(「よう。さっきからかぜまとったりらしたりしてるけど、如何どうしたの?」)


 ちょうへんをしたちょくようはスセリからのねんへんねんかえす。


(「だいじょうもんだいは……そうだスセリ、かぜえるようないか?」)


 そうかえされたスセリは、すこかんがえてからようねんく。


(「かぜをですか?」)

(「なんえねぇと便べんがしてさ。みそうなもするし……」)

(「そうことですか…… ごめんなさい、わたしかぜえているのはおとうさまちからのおかげロウオウマルホウオウマルちからなら、もしかしたらるかもしれないけど」)


 スセリからねんでそうわれ、ようつうしんのう使つかほくたい耀よう


「なぁほくたい耀よういまスセリからねんいたんだけど、おまえならかぜえるようるんだとさ。えないとみそうだし、どうにかしてくんない?」


 すると、そのはなしをいていたちょうようていあんをする。


「だったらソレ、ぼくがやってあげる」



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