河川敷にて

 いえから15ふんほどかおるちちおやはじめるラーメンから5ふんほど河川かせんしきはしの下に、ようたちた。


 どうはしうえにはまばらにひとくるまおうらいり、河川かせんしきないにはロープがられ、『くろさわグループイベント使ようがつよっにちよういちにち)』とかんばんが、しゃめんてられている。


 ようとんかたわったので、みんな臣器おみきれんしゅうけることになったが、いろいろじゅんをしているあいだやることいオモイカネが、あおふくどもほう使つかいのアニメをてきこうしんげきされてしまい、なんだかんだでうたっておどおとひめばんぐみわってから、くるまいえことった……

 オモイカネもスセリも、「海神わたつみこんなことに……」とったりしながらおとひめばんぐみていた所為せいで、おりどころかどもたちからもしんあきれられている。


「おかえりなさいおりさん」


 かおるぶんちちおやけいえいする、ラーメンからもどっておりにそううと、おりかおるれいことかえす。


くるまめさせてもらってわるいね」


 そういながらおりは、かおるにオモイカネの宿やどったちょうかえす。

 臣器おみきれんしゅうは、スセリのけっかいない姿すがたかくしてやることになっているためちかくにくるまめてことず、ちかくのかおるちちおやのラーメンちゅうしゃじょうりたのだ。

 おりしんが、かおるりょうしんあいさつしたいとかんがえもあったが……


 かおるちょうおりっていたのは、オモイカネをねんためれんらくようにと、かおるあたえていたため


かえりに、いえほうらせてもらうことになったよ」


 そうおりに、かおるうれしそうにかえす。


「それはお祖父じいさまよろこびます」


 おりかおるとのかいえたことかくにんし、そうにおりたずねる。


「お祖母ばあちゃん、いつきょったの

おとこども風呂ふろはいってるときさ、ちょっとおく使つかってね」


 すこしんおりがそうわると、こんはスセリがはなす。


「それじゃ彼奴あいつ気配はいいみたいだし、けっかいるわよ」


 スセリがそうって、河川かせんしきほうかざすと、河川かせんしきに1キロへいほうメートルのちょうほうけいがたしろはんとうめいな、ようたちがいにはえないけっかいあらわれる。


「このけっかいは、おりいえったけっかいを、貴方あなたたちにだけにえるようにしたモノ。れいほんものれいのうりょくしゃとかでなければ、なかなにをやってるかはわからないでしょう」


 そうせつめいをしたスセリに、ようそうにく。


「そういやぁおれたちなんれいのうりょくしゃでもないのに、スセリたちえてんだ?」

ぶん、スセリがそううふうにしてくれているからでは?」


 ようもんかおるがそうこたえるが、そのこたえをほくおもう。


「ならアラハバキたちや、アラハバキにふういんされたかみさまなんえたんだろう?」

「そうえば何故なぜだ? いくらどもとはえ、このとしころどもわたしたちにんしきるなど……」


 そうって、つうおおきさで姿すがたあらわしたオモイカネもなやし、それを不味まずいとおもったスセリはすこつよめにう。


「それよりはやけっかいなかはいりましょう。いまなら此方こちらせんけているひとい。さぁ、ほら」

「……かった」


 なっとくないかおをしながらオモイカネがそううと、ようたち結界けっかいなかどうはじめる。


「…… うゎ!」


 ぜんいんけっかいなかどうしたのをかくにんし、スセリがとつぜんおおごえさけんだ。


((!))


 とつぜんおおごえようたちおどろき、スセリのほうく。


「うん、そとにんげんにはかれていわね」


 がおでそうったスセリのとおり、たしかにやくはんけい100メートルのはんにんげんどうぶつに、はんのうられない。


「ちょっとスセリ、寿じゅみょうちじんだら如何どうするんだい!」


 おりがスセリにそうもんうと、もそれにつづけてう。


「もう、おどろかさないってったじゃない!」


 おこられ、スセリはもうわけなさそうにわせあやまる。


「ごめんなさい、こんこそほんとうちゅうするから……」


 そこまでったスセリが、みぎてのひらうえにしてすと、てのひらうえ臣器おみきひかりのたましゅつげんした。


「さて、もういちあらためて臣器おみきびなさい。リュウジャマルきているぜんを、ロウオウマルじんこうぶつこうぶつを、ホウオウマルたい耀ようひかりもと姿すがたあらわします。位置いちにはけて」


 スセリがそううとひかりたまは、ようほくたい耀ようむなもと移動いどうする。

 そしてそれは、せいどうおうごんいろてのひらだいそうしょくひんへとわり、さんにんはそれぞれそれをつかむ。

 すると……


 ようものが、けん龍蛇りゅうじゃいているそうしょくひんに……

 ほくものが、おおかみつちいているそうしょくひんに……

 たい耀ようものが、とりをあしらったかがみそうしょくひんに……


 それぞれへんした。


「ねぇ、なんまえよりかっこうくなってない?」


 ほくにしたそうしょくひんてスセリにそううと、スセリはほほんでこたえる。 


ってくれたのならうれしいわ。そのそうしょくひんは、かみさまちからりてつくられているの、だからまえけるとそれにおおじてかたちわるのです」

「ほぅ、なかなかのさい。スセリ、そのかみとは如何いかなるモノだ?」


 オモイカネからおもってもないしつもんをされたスセリは、すことぼけたかんじでかえす。


「えぇっと、だれだったかしら? むかしことわすれてしまったわ……」

かみさまも、ものわすれなんてするんですね?」


 かおるそうにそうくと、スセリはクスクスわらったあとう。


きてる……とうのもへんだけど、としけたちがうもの」

「それにしてもぶのにじょうけんがあるなんて、なんへんかおのロボットアニメみたいだな」


 たい耀ようむかしたアニメをおもしそううと、そのことたいしオモイカネがく。


「そのロボットとは、さくばんっていたものか?」

ちがうよ。たしろくしたビデオがったはずだから、こんせてあげるよ」


 ほくがオモイカネにそうていあんすると、ようつづけてう。


たしか、がんめんからへんけいすんだよなアレ」


 ようことにオモイカネはこんらんし、スセリのほういてく。


貴女あなたかいるか、スセリ?」


 しかしスセリはこまったかおをして、くびよこる。


「とにかく臣器おみきしゅつげんさせましょう。おおきい姿すがたねがってちょうだいおおきさは此方こちら調ちょうせいします」


 スセリがそううと、ようほくたい耀ようそうしょくひんかかさけぶ。


リュウジャマル!」

て、ロウオウマル!」

あらわれろ、ホウオウマル!」


 するとようたちまえぜんちょう10メートルぐらいのリュウジャマルぜんちょう7、8メートルぐらいのロウオウマルぜんちょう5メートルぐらいのホウオウマル姿すがたあらわした。


「うゎ、デカイとマジでロボットみたいだな!」


 おどろいてそうようしりに、たい耀ようがスセリにく。


「スセリ、コイツどうしておおきくしたんだ?」

臣器おみきたちおおきさは貴方あなたたちである程度ていどわります。おおきさでようあんぜんせいちがうので、いちばんあんぜんせいたかいものからせつめいしようとおもったのです」


 スセリがたい耀ようにそうせつめいをすると、臣器おみきたちとつぜんす。


「キュゥゥー」

「ガルルル」

「クゥワッー」


 リュウジャマルロウオウマルホウオウマルとつぜんいたので、スセリがいおどろいた。


「コイツこえるのか!」


 ようがそううと、おりつづける。


「こりゃたまげた!」

「このたちわたしたち存在そんざいちかいのよ、ことぐらいるわ」


 スセリがそううと、ほくロウオウマルはなしかける。


「よろしくね、ロウオウマル


 ほくことロウオウマル身体からだががめ、こうべれる。

 

「ワオーン」


 そしてきゅうとおえをげながらロウオウマル姿せいただし、かおそらげた。

 するとほくあしもとからひかりのはしらあらわれ、ほくつつむとどうに、ほくひかりのはしらともえる。


「「ほく!」」

「「ほくくん!」」


 そのたスセリがいひとかみは、いまごとおどろあわてふためいた。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る