舌がちょっと変でも、美味しかったら、一緒に〇〇食べてくれますか?

天白あおい

第1話 ホームルーム

 チャイムの音と共に席に戻る。入学式が終わり、ホームルームが始まる合図だ。


鳴り終わるくらいに、先生が入ってきた。若くて、人の良さそうな男の人だった。


「よーし。じゃあホームルーム始めるぞ。まずは自己紹介からな。」


そう言って黒板に書いた文字は涌谷和人。


「こう書いて『わくたにかずと』と読む。取り敢えずは一年間よろしく。副担任はまた後日いらした時に紹介するな。じゃあ早速だが、教科書取りに行くからそこの端から十人ほど力のある人着いてくるように。残りの人は喋っててもいいが、騒ぐなよ。あと、明日自己紹介してもらうからそれも考えておけよ。それじゃあ行くぞ。」


十人ほど男子が枠谷先生に半ば強引に連行されていった。すでに友達を作っている人から話し声が聞こえる。


俺にもたまたま中学の友達と同じクラスになったけど、さっき連行されて行ったので話し相手はいなかった。


それにしても自己紹介か。やらされるのは分かっていたけどやっぱり嫌だな。何を言おうか。


なんて考えていると何人かの男子が戻ってきた。なんか1人だけめちゃくちゃ持たされていたけど気にしないでおこう。


そして全員が戻ってきてプリントやら教科書の配布が終わり、連絡事項と係決めの途中でチャイムが鳴り、ホームルームが終わった。


そのままショートホームルームで明日のスケジュールの確認と自己紹介考えてくるのを宿題として出されて、解散となった。

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