第7話 お嫁チャンとカルボナーラ

 オッチャン、

 彷徨う。

 この世界を

 彷徨う。


 お嫁チャンの姿を求めて、

 その姿、

 哀愁を帯び

 涙を誘う。


 そのお腹、

 振動に揺れ、

 笑いを誘う。


 オッチャンの初めての両思いの恋。

 それが、

 電柱とセミの恋でも

 オッチャンにとっては、大切な恋。

 お嫁チャン。

 元、ダイヤの13は、

 何処に?



 その頃、

 ハートのクイーン、

 アリスの元へ。

 その足元には、ひとりの美魔女が横たわる。


 美しきその姿は、

 ミニスカワンピの赤いマークは、13。

 ダイヤの13。

 オッチャンの

 求める、

 お嫁チャン。


 あの戦争の後。

 やっと、

 見つけた本物の恋の記憶、

 既に、

 アリスに奪われ、

 その存在は、アリスの手札に逆戻り。

 今は、アリスのダイヤの13。

 元、オッチャンのお嫁チャン。


 パスタマン攻略の先方となるダイヤ13。

 あの、

 不毛な、

 戦い以来

 やっと、心を交わせた相手と気づかず、

 オッチャンの前に立ちふさがる、ダイヤの13。


 オッチャン理由が分からず、攻撃される。


「オホホホ!変身前のパスタマンなんて、敵じゃないわ」


 もちろん、お嫁チャン、

 いやもうすぐお嫁チャンと、今も信じる女性に、

 攻撃なんて出来ず。

 お嫁チャン、

 いや、ダイヤの13とその部下に蹂躙される。


 拘束されるオッチャン。

 心が、こおりつき、

 思考が、ストップ。


 ただただ、その頭の中には、


 あの熱い砂浜で、身体を寄せ合い、触れ合った素肌の肩に、ときめいたあの夏。

 雪の、宿の、窓から外を眺め、降り積もる二人の時間を愛しく感じた冬。


 という事は、無かったものの……。


       (^_^;)


 縛り上げられたその身体からは、

 ロープの間から、

 ハミ出るそのお腹のお肉。


 と、


 永遠に二人で、

 そう願ったあの時ばかりが、頭の中に、

 グルグル。

 ついでに、身体もロープで、

 グルグル。


 忘却のアリスの元へ、

 連れて行き。

 パスタマンの記憶の全てを奪おうとする自分の手を見つめ、何故か心の奥底に否定する小さな炎の正体が分からず、迷いの森のダイヤの13。


 アリスの拘束力のパワーアップに、思考を奪われ、機械の様に動き出すダイヤの13。


 ハートのクイーン登場。

 記憶と忘却。

 2つの顔を持つクィーン。


 オッチャンの記憶を

 ダイヤの13が、もうすぐお嫁チャンだった記憶を奪う。


 オッチャン、

 イケメンへ変身。


 さらなる変身、パスタマン。

 ダイヤの戦士、

 手足の生えた2から12のカード。

 パスタマンの二刀流、

 フォーク&スプーンで打ち負かしていく。

 13と一騎打ちの時、

 来る。


 まだ、入籍前なのに、

 夫婦げんか?

       (・・;サクシャ


 ダイヤのミサイル攻撃始まる。


 オッチャン、いやパスタマン。

 フォークで弾き、一か所に集めスプーンで掬う。


『どうやら、老後の資金にするつもりらしい』

          (⁠・⁠o⁠・⁠)サクシャ


 加速世界へ移るダイヤの13。

 パスタマン、

 アンチョビーモードへクラスチェンジ。

 瞬間、

 ハートのクイーンの能力が解ける。

 蘇る記憶と熱い想い。


 お嫁チャンに、軽々と追いつき、カルボナーラを差し出す。

 気がつけば、ダイヤの13、テーブルに座らされて、フォークを手にしている。


「何をふざけた事を」


 言葉とは、裏腹

 その手は、カルボナーラを口に運ぶ。


 そのコショウ、ピリリと脳を刺激。

 そのクリーム、幸せの記憶を探り出す。


 混乱し始める、ダイヤの13。


「僕のお嫁チャンに戻るのだ」


 パスタマン、

 凛(?)と、叫ぶ。


 アリスの拘束力、

 更に、パワーアップ。


 引き裂かれる心

 崩壊寸前のダイヤの13、

 その想い、その心。


「限界ね」


 遠くから様子を見ていたハートのクィーン。

 その言葉。


 ダイヤの13

 その姿、揺らめき消えていく。


 何故? 

 作者は、本当に設定を考えているのか?

 大きな謎を残して、物語は続く。

 

 

        (^_^;)モウスコシダケツヅク


 

 


 

 


 

 

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