第ニ話 〜チートな転生特典〜

まぁ死んでしまったものは仕方ない!

ならば次の生を謳歌しようではないか!

何故ならば私は超天才なのだからな!




しかし…この〝駄神〟は土下座して済むと考えているのだろうか?


駄神「この度は誠に申し訳ありませんでした!

何卒ご容赦ください!今後はこのような事がないように尽力していきますので、どうかご容赦を〜」


…この駄神はどうやら反省をしていないらしい

何故って?これが分からないなら仕方ない

超天才の私が教えよう!


〝駄神〟はたった今こう言ったのだ

〝今後はこのような事がないように尽力していきます〟とな!

つまり今回の件を糧に次から頑張ると言い張っているのだ!

世界を理不尽に崩壊させた奴がだぞ!

しかも言い方からして、こいつの今後する対応は分かる


〝神様〟とは〝魂〟の漂白…〝浄化〟とかなんとか言ったか?

それを行なった後に『生きてきた生に対する〝カルマ〟を元に〝祝福と呪い〟を刻み〝次の生〟で〝試練〟や〝運命さだめ〟を与えて〝バランス〟を取ることである』と言った


つまり今回の件で死んだ世界の全ては一度〝浄化〟した後〝カルマ〟を元に〝祝福と呪い〟を与えて終わらすつもりなのだろう


何故って?だって死んだ理由からして多分、次の生は全員勝ち組な訳だからな!

それで納得させるつもりであろうよ!

ほら、そろそろ今後の対応を告げるようだ




駄神「それでですが…今回はこちらの落ち度である事を踏まえて、次での生ではとてつもない〝祝福〟を与えた状態で人生スタートになります」


…やはりな、肝心な所を言わない手法は卑劣!

反省の色なしだ!

さっきの説明では確かに〝浄化〟について話していた癖に、露骨にその単語を抜いて〝祝福〟を与えると良い事だけ言って〝次の生〟〝人生スタート〟と言いやがる!


あなた「おい駄目神!」


駄神「だ、駄目、駄目神!?

ちょっといきなり、ひどくないですか!」


あなた「うるさい!駄目な神様なのだから駄目神…いや〝駄神〟だろう!」


駄神「な!だ、だ、言うに事欠いて〝堕神〟呼ばわりとは!なんて無礼な!」


あなた「はぁ、お前自分で自分を陥れてるじゃないか」


駄神「な、なんですって!」


あなた「私は駄目な神様で駄神と言ったのだ

何も堕落した神様として堕神と呼んではない」


駄神「へ?じゃあ私の勘違い…な〜んだ

無礼な態度とったと思ってムカついてしまいましたよ〜

なるほどなるほど堕落の〝堕神〟ではなくて駄目の方の〝駄神〟だったんですか〜

…いや!それもどうなの!」


あなた「うるさい駄神」


駄神「ま、また言った!」




あぁうるさいし、会話を進まない

怒鳴るだけ喋るのも憂鬱になる…さっさと本題に入るか!


あなた「おい駄神!

さっきお前、私に隠し事をしたよな?」


駄神「え?隠し事?そんなのしてないけど?

あなたもしかして記憶力ないの?

はっ!駄目なやつ!私の事散々駄神と言ったけど、あんたの方が断然ダメダメね!ウケる」


あなた「ほう…つまり隠し事は〝何一つしてない〟〝包み隠さず〟〝私に真実を伝えた〟

〝誤解するような発言は無かった〟〝しなかった〟と、そう言い切るのだな?」


駄神「当たり前じゃない!私を誰と心得るの?

神様よ神様!間違いなんてないに決まってるじゃない!

もしも〝間違い〟があったなら私、あなたの言う願い全部叶えてあげるわよ!」


あなた「へぇ〜全部叶えてくれるんだ、ははは

ならまずさっき言った〝言葉〟全部録音したからね?

それ踏まえて最初から突っ込ませてもらうわ」


駄神「はっ!あなたが何言おうと私に〝間違い〟なんてないわ!〝した事もない〟しね!」


あなた「ギルティ!」


駄神「!!!

びっくりした何よいきなり」


あなた「〝間違いなんてない〟〝した事もない〟だっけ?なら今回駄神はなんで私に謝罪してるんだっけ?」


駄神「!!

…そ、それは、、、確かにミスはしたわね

さっきの発言は取り消すわ

でもちゃんと謝罪したのにそれにネチネチ言うなんて器の小さい奴ね!」


〝カチン〟


あなた「へぇじゃあ、認めはするんだね?…まぁそれは良いよ、確かに謝罪貰ったからね

でもそれ以外に今回の件の説明覚えてる?」


駄神「ええ、覚えてるわよ?」


あなた「ふうーん

なら隠し事した件については、謝罪は貰ってないから約束は守れよ?」


駄神「だから私、隠し事なんてして無いって!」


…じゃ、このさっきの説明事の録音流して分からせてやるか


録音音声「それでですが…今回はこちらの落ち度である事を踏まえて、次での生ではとてつもない〝祝福〟を与えた状態で人生スタートになります」


駄神「それがどうしたのよ?」


あなた「私に神様の仕事説明の際

駄神は言いました『死んだ〝魂〟を〝浄化〟した上で』とね

つまり今回も祝福を与える前にするのですよね〝浄化〟

なのにさっきの録音ではそれには触れてない

つまり〝浄化〟して記憶消した上で〝祝福〟を与えて終わらせる気満々ですよね?」


駄神「!!」


あなた「言い訳なんてしないでね?

ただあなたは約束通りすればいいんだから」


録音音声「私、あなたの言う願い全部叶えてあげるわよ!」


あなた「こう言っていましたもんね?」


駄神「うっ…分かったわよ

何が望みな訳」




あなた「それでは何点か

まず〝浄化〟なしで輪廻転生させる事

そして〝ゲームのような世界〟に転生させる事

後は幼少期とかに記憶があっても、大人の意見にアレやこれやダメ出し喰らうだけなので、記憶はその世界の成人の際に思い出すようにお願いします」


駄神「…そんな事でいいの?」


あなた「えぇ、後はその世界で最強のチート

そんな力の全てを貰います」


駄神「なっ!最後のが一番アレじゃない!」


あなた「ええ、それが?」


駄神「駄目に決まってるでしょ!」


あなた「え?でも約束ですよね?」


駄神「うっ…分かったわよすれば良いんでしょ

でもチート能力に制限をかけさせてもらうわ

例えばその世界を壊す為の使用禁止とか!」


あなた「まぁそれくらいなら良いですよ!」


駄神「はぁ

なんでこんな奴が生まれるまで、私怠けちゃったんだろ…

こんなんならちゃんと管理しておけば良かった

揚げ足取りまくるし要求細かいし…」


あなた「あぁそれから」


駄神「まだ何か!」


あなた「ちゃんと、他の方にするように

私にも〝祝福〟くださいね?」


駄神「え?」


あなた「だって今回のお願いはあくまで

あなたが隠し事をした件についてのものだし

星ごと消された件は別ですよ?」


駄神「な、な、な、なんて図々しい奴!」


あなた「ははは、これに懲りたらせいぜいしっかり管理する事ですよ」


駄神「クッソが!」


あなた「まぁいじめ過ぎましたけど

許して下さい…あんな酷い目にあったんだし

これくらいはして欲しいと願っても良いでしょ

それに私たちを生み出したのは紛れもなく〝神様〟自身でなんだから、幸せな人生を送ってほしいとは思ってるんでしょ?」


とこんだけ褒めときゃ良いかな

あえてここで〝駄神〟を呼ばない事で今後何かあった際好意を持ってくれるだろうしな


駄神「確かにあなた達を生み出したのは私よね

だから幸せになってほしいとも思ってはいる…

分かったわ!私あなたの願いは全部聞く!

だから記憶を取り戻した後の人生は必ず幸せになりなさいよ!」


チョロい、まぁこれで幸せになる保証も得た事だしいいか


あなた「はい、ありがとうございます!」


駄神「良いってことよ!

この最強の神様に任せていなさい!フフ」


駄神「それじゃ転生させるわね!

〝魂〟の〝浄化〟をスキップ

今回の件に関する保証…〝祝福最大〟贈呈

剣や魔法のあるゲーム形式の異世界に転生設定

記憶を成人になってから人格にリンク設定

チート能力を世界崩壊以外で使用可能に設定

その他の〝魂〟に関する転生条件を設定

…クリア!じゃあ恐神おそれがみ神人かみとさん!新たな人生に幸あらん事をー」

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