〝文明の星〟理論 まとめ

平 一

1 文明の要素(エレメント)が分かれば、社会が分かる!

表紙:

https://kakuyomu.jp/users/tairahajime/news/16817330665297257854


図1:文明要因図

https://kakuyomu.jp/users/tairahajime/news/16817330665302975249


人類は文明という〝頭を使う生き方〟により、繁栄を得ました。

詳しく言うと農耕技術や国家制度を持つような、

〝高度に知的な生命活動の様式〟です。


知的な生命活動は、事実認識・意思決定・現実行動

(知る・決める・する)の三段階からなります。

それらを文明社会の活動にあてはめてみると、

科学・技術、制度・政策、経済・社会活動となります。

(以後、技術、政策、社会活動と略すことがあります。)


文明活動の本体は、全ての人々が営む経済・社会活動です。 

経済・社会活動は、生活に必要な富(財、資源ともいう)を

得て、分けることで、営まれます。


〝あんな時はああいうことが起きる〟〝こうすればこうできる〟

というように、〝深く因果法則を知る〟科学・技術は、

富の生産に役立ち、経済・社会活動を豊かにします。


〝今はああすべきだ〟〝こういう時はこうすべきだ〟

というように、〝大勢で動けるよう決める〟制度・政策は、

富の配分に役立ち、経済・社会活動を健全に保ちます。


しかし技術は、施設や製品などの物的資源に具現化されないと、

社会活動を豊かにできません。

政策は、健康や教育といった人的資源を通じて実現されないと、

社会活動を健全に保てません。

また、現代の科学・技術は多くの資金などを要するので、

その発展には政策の支援が必須ですが、

政策が新技術導入を助ける時には、

資源や市場など自然・社会環境が大きく影響します。


ある物事を考える時は、それらをいくつかの要素に分けて、

お互いの因果関係を知る必要があります。

要素の区別や関係を知る時は、

『象は最大の陸上動物である』といったように、

〝一番近い分類の中で他の要素とどう違うのか

(最近類における種差)〟を示す、定義を作ると便利です。


因果関係には複数原因・複数結果や相互作用・循環関係、

偶発要因、さらには『風が吹けば桶屋が儲かる』といった

因果の長鎖ちょうさ(バタフライ効果)もあって複雑な網目状ですが、

主な関係を整理すれば、物事を考えやすくなります。


技術、政策、社会活動とは、

文明活動における認識、決定、行動であり、

環境、物資、人材はそれぞれの必要条件である、

といった定義を設定するかたちで

文明の要素エレメントと関係を調べれば、

文明社会について、より良く考えることができます。

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