第45話 正体不明

 ユキさんには、るいさんのとの彼氏のこと、複雑な関係があるんだな。触れるのはやめておこう。


【ユキさん、ちょっとテラスに出てくるね】


【寒くない?何でテラスに?】


【うん。今日のこと考えることがあって。ほら、俺だけでアクティビティやってけるのかな?とかさ】


【人が足りないなら、入れるとかさ。そんなに責任感じることないじゃない?みさきのことでしょ?見つかったんだから良かったじゃない】


【まあね。とりあえずテラス借りるよ】


 俺はコーヒー☕持ってテラスへ。みさきさんとユキさん楽しそうに話してるね。みさきさんの逞しさ見習いたいね。あれ、るいさんは?


トイレかな?ここ寒っ!!この時間のテラスだもんな。


 海岸に誰かいるけど。暗くてよく見えない。るいさん?誰と話してるんだ?こんな夜に。


 深刻な話ししてるみたいだ。何かあったらすぐに行けばいいか。


 こうしてると、ここでずっと働いていたみたいだ。懐かしささえ感じる。夏が恋しいよ。暑いほうがアクティビティも楽しいな。


 ここは平和だな〜交通機関の障害は続いてるけど。少しずつ対策されてきてるみたいだし。


おっ、るいさん、離れていった…誰だ相手は?


 何かあっても強いから大丈夫か。あのハイキックだもんね。相手は…立ち止まってる。怪しい…


 ん?なんだ、近づいてくる…警戒したほうがいいか。るいさんに何かあったなら、許さん!!やるか!ちょっと怖いが…


成人の男のようだ。なにか話しかけてくる。


【遅くにすまない。はるとくんかな?】


何で俺のこと知ってるんだ?


【そうですけど、誰ですか?】


【るいの彼氏…ってことになってる】


【るいさんの!?彼氏ってことにって?】


【この世界が続くなら、彼氏ってことだ】


【イミフですね。何のようですか?】


【ユキはそばにいるのかな?】


コノヤロー、ユキさんにも近づくつもりか?


【ユキさんには近づけさせません。少しは武道の心得もあるんで、状況によってはやるならやりますけど】


その男は笑って、


【大丈夫だ。その勇気あるならユキ…いや、失礼、ユキさん任せられる。そんな、はるとくんがいて良かった】


【さっきから何なんだよ!!るいさんと話してるの見えだそ。普通じゃなかった!!はっきりと言え。何が目的だ!!】


 とっさに殴りかかったしまった。本能が危機を感じ取ったのか?


 おかしい、手応えがない…かわされたのか?そんなはずはない。


【はるとくんにお願いがある。俺と来てこの世界を救ってくれ!!】


世界?何いってんだ?その男は続けて、


【ユキさんや、るい、たくさんの大切な人がいるだろ?守らないとならない人達の明日が無かったらどうする?】


【あんた、さっきから、おかしいぞ!!そんな訳解らないこと信じられるか!】


※ガラガラ〜※ 


【はると、誰かいるの?】


【ユキさん、来ないで、危険だ!】


【危険って?】


あれ、いつの間に…


【さっき、変な男が…】


【このテラス、外から入れないよ?るいが戻って来たけど、そこのドアと、このスライドガラス扉から。だから安全で、それもあってここ選んだんだよね。ほら、きれいどころ二人で危ないからね😜】


今、確かに、いたんだよ!!


ま、まさか、幽霊?👻


【俺、幽霊と?るいさん!!るいさんいるよね?】


【いるけど、入れば?さすがに寒いよ】


 聞いてみよう。るいさんと話していたの間違えなく見たんだ。


【るいさん!!今の男に何か言われたんですか?】


【何も…】


【そんな訳ないですよね?誰ですか?】


【何でも無いって!】


るいさんは逃げるように部屋へ…


ユキさん、みさきさんは、残ってる。


ユキさんは、


【はるとくん、るいの様子おかしいのは解るけど、そっとしておこ】


【解りました…】


みさきさんは、


【あのね、この時間だから、泊まっていっていい?無理なら近くのホテル探すけど…】


【もちろん泊まって。はるとくん、みさきの布団スペースあるよね?】


【な、何で俺の部屋?】


【だって、二人は姉弟だよ。普通でしょ?】


【血は繫がってないし、無理ですよ。姉ちゃんホテル探して。俺が送るから】


【そうだよね…ホテル探すね】


【こら、はると!!何度も助けてもらったお姉さんにそれは無いでしょ!!】


【ユキさん、そうしたら、ユキさんと俺が同じ部屋でいいですよね?彼女なんだし…】


【ね、寝顔見られるのは…恥ずかしいから】


【はると、ユキ、大丈夫。ホテル探すから。じゃあね、今日は楽しかった。ありがとう】


 くっ…仕方ないな。とっさに、みさきさんの腕を掴んで、


【姉ちゃんなんだよな。俺の。だったら同じ部屋でも何の問題もなし。ユキさん、そういうことだね】


【うん!はるとくん、それが正しい答えだよ】


【姉ちゃん、外ではみさきさんとか言ってしまうかも知れないけど、俺の姉ちゃんに変わりないから。さっき、変な男いたから…幽霊かも知れないけど、今回は泊めるけどさ】


【ありがとう。幽霊って?何か怖いよ…】


【いい歳して怖がるなよ。ねぇ、ユキさん?】


【幽霊…ってやっばいるのかな?見てみたくない?】


 確かに幽霊なら、殴りかかったときに手応え無かった説明がつく。でも、るいさんの様子、ユキさんのことも知っていた。そして、俺のことも。


るいさんから話してもらうまで待つしか無いな。


【もう、二人して怖がるなよ。俺まで怖くなってきたじゃんか…もう!】







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