この女神、グレてます。~思春期女神は反抗したい~

月島ノン

一の神話 グレてる女神

この世界の者はみな女神を崇め…祀る…しかし中にはイレギュラーな女神も…



信徒「ああ…我らの女神様…どうか我らに祝ふ…」



サヤ「んなの知るかごらぁぁぁあ!!」



そういって、女神は信徒に拳をお見舞いする。



サヤ「困ったときだけ頼りやがっててめぇら…神様神様じゃねーんだよ!いっぺん冥界行ってこいや!」



信徒「し、しかし我らには祝福が…」



サヤ「てめぇのケツぐらいてめぇで拭け!俺は知らねぇかんな!」



信徒「は…はい。我が君主よ…」



女神?は天界へと帰っていく…



そう…この女神…めっちゃグレているのだ…



サヤ「こちとら思春期真っ只中だってのに…調子乗りすぎだろあいつら…」



「あ、あの…」



サヤ「あぁん?んだコラ…」



「すすすすみません…ゼウス様が集会を開くと言っておりまして…」



サヤ「あぁ…爺さんの使いか…ごくろうさん。ほら、さっさと行けよ。」



使いの男は急いで去っていく。



サヤ「あんなやつに使い任せんなよじじくせぇ…まぁ爺だけどな…んで?集会の件だが…明日の朝か、ダルいな…気晴らしにライブやっか…」



この女神は控えめに言ってマジでグレてる。しかし裏の顔も持っており…

それは…



?「あぁぁぁあ人間共がぼやいてるぜぇ?我らの神よ…祝福を!?うっせぇんなの知らねぇよ!いっぺん冥界行ってこい!さぁさぁファンたちカモンカモン!」



ファンたち「うっせぇ、んなの知らねぇよ!ファイファイデスメタ!ファイファイデスメタ!」



?「いいねぇいいねぇノッてきてんねぇ!それじゃ最後にコールいくぞぉ!」



ファン「イェェェェイ!!」



一人の女神を筆頭に何千もの神たちが大熱狂している。



そう、これこそが喧嘩の女神サヤの裏の顔…デスメタルバンドのボーカリスト。見かけこそ美しい女神のようだが中身はどす黒いヤンキー女神だ。



?「今日のライブ最高だったなぁ!?お前らぁ!」



ファン「ウォォオオオオオ!!」



しかし名前は公表しておらず、誰なのかは皆わかっていない。

バンド名はバッドゴッド。メンバー名はロットで、ファンからは愛称でロッティと呼ばれている。



ロット「それじゃ今日のライブはお開きだ!みんなありがとうな!では次のライブまでぇ…?」



ファン「ファァァァァイ!!」



そして…ライブは終わった。舞台裏ではメンバーと話すサヤの姿があった。

メンバーはドラムのアフロディーテ、エレキギターのヘラクレスの三人。



サヤ「疲れたなぁお前ら…大丈夫か?」



アフロディーテ「私は大丈夫よ!ヘラクレスは?」



ヘラクレス「俺も大丈夫だ。いいライブだったな!」



三人はグータッチをしてニッと笑い、メイクを落とし正装に着替え解散する。



正装はよくある白い布みたいなやつである。(これでわかるかな?)



帰り道のサヤに誰かが話しかける。



?「なにしてたんだ?こんな遅くまで…」



サヤ「あぁ?文句あんのか?世話焼くのもほどほどにしろよハデス…いっぺんのしたるか!?」



ハデス「ううん。ごめん…ただ心配だったんだよ…じゃあ帰るからね…」



そういうと、ハデスは冥界へと帰っていった…



ハデスが帰るとサヤの顔は真っ赤になる。



サヤ「あぁもう…また冷たくしちゃった…好きなのに…!」



そうなのだ…サヤはヤンキーであり、ツンデレでもある…



しかも思春期と来たらそれこそ気まずくなる。だからサヤはハデスにキツくあたってしまうのだ。



神の思春期はいつくるかも、いつ終わるかもわからない。



サヤはしょんぼりとしながら帰路に着いた…



家には同居神がいる。ご飯は食べたい時に食べればいいのが神スタイル。



同居神はポセイドンといい、言わずもがな海の神だ。



ポセイドン「お帰りサヤちゃん!まーたハデスにキツく当たったの?ダメよそんなことしちゃ!」



あと、オネェである。



サヤ「うわぁぁあんポセイドン!またハデス傷つけちゃったよぉ!」



ポセイドン「もうサヤちゃんったら…ややこしい性格してるわねぇ…」



サヤのお母さん代わりでもあり、母性溢れる神だ。



普段は男性として他の神と接しているが、家では素がでるらしい。



サヤ「もう寝るぅ…」



ポセイドン「はいはい、おやすみなさいっ。」



そういいサヤはハデスへ想いをつのらせ眠りについた…

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