二日目

第5話

 いつもと同じようでいて、いつもとは違う日常。

 損なんかでも私は歯を磨き顔を洗い朝食を食べるという、ごく当たり前のルーティンを熟した。

 それと同時にテレビを点けて情報を確認してみるが、相も変わらず同じ事を繰り返していた。

 電気が通っていることが確認出来た、後は水道とガスである。

 これもまだ問題ない。

 今日もまた一日を過ごせそうだ。

 さて、午前中はコンビニにより回収していない日用雑貨や食料品を確保する予定だ。

 私は庖丁を手に持ち、それを伝導研ぎ機に掛けると外出した。

 すると、昨日殺したゴブリンの近くにゴブリンが居ることを確認する。

 しかも私が殺した方のゴブリンはどうやら新しく方のゴブリンに食べられたのか、内臓が無残にも露わになっていた。

 そして、腹が膨れて満足でもしているのか、新しく現れた方のゴブリンは横になりグースカ寝ていた。

 私はそろりそろりと近づき、ゴブリンの頸部へと庖丁を突き刺す。

 そして痛みに暴れ出すゴブリンの四肢を避けながら幾度か庖丁を振り下ろしたのだった。


ステータス

 伊勢開成

 レベル13

 SP0

 スキル

 身体操作2

 身体能力強化2

 索敵2

 隠密2

 経験値12/13


 ん?獲得経験値量が増えている。

 どうやら日を跨いだか、ゴブリンを食べたかした所為でレベルが上がっているようだ。

 だが、感覚的には強くなっている気配はない。

 ならば特に問題はないだろう。

 ただ、昨日とは違うと言うことで、警戒する必要はあるだろうが。

 そして、私はコンビニへと向かう。

 その道中一二匹のゴブリンを殺した。

 これらのゴブリンも例外なく全て経験値を2獲得したのだった。


ステータス

 伊勢開成

 レベル15

 SP2

 スキル

 身体操作2

 身体能力強化2

 索敵2

 隠密2

 経験値9/15


 コンビニへと到着し色々と物色する。

 商品の数はさらに減ってきており、このコンビニで獲得出来る食料は僅かばかりとなっていた。

 これはこのコンビニ以外の場所での食料調達を考えなければならないだろう。

 だが今は手に入れた食料を自宅へと持って行くことが優先だ。

 私は食料等を出来得る限り手に持ち自宅へと帰還した。


 自宅へと帰ると、持ち帰った食料品等を整理する。

 時間を確認するとまだ九時。

 お昼にするにはまだまだ早いのでゴブリン狩りに出掛けることにした。

 昨日殺したゴブリンの近くで安心しきった様子で寝ているゴブリン達。

 その直ぐ横で半ば食べられてしまっている、私が昨日殺したゴブリンの無残な姿。

 どうやらゴブリンは同族意識が希薄なようで、同族だとしても食料として食べてしまうようだった。

 私はそんな無防備なゴブリン達にそろりと近づき殺していった。

 寝ているゴブリンを倒すだけの簡単な作業だったので、ゴブリンの駆逐は順調に進んだ。

 そろそろお昼の時間なので一度自宅に戻ろうとしよう。

 今回の外出で殺したゴブリンの数は四六匹だった。


ステータス

 伊勢開成

 レベル20

 SP7

 スキル

 身体操作2

 身体能力強化2

 索敵2

 隠密2

 経験値16/20


 レベルがもう20か、と思いながら昼食を食べる私。

 その後SPを割り振った。


ステータス

 伊勢開成

 レベル20

 SP1

 スキル

 身体操作3

 身体能力強化3

 索敵2

 隠密2

 経験値16/20


 身体操作と身体能力強化をそれぞれ三に迄上げた。

 身体の動かし方への理解度や、身体の筋力の増加や皮膚の硬さ、五感の強化等が実感できるようになってきた。

 少しづつだがスキルの強化による効果が見えてきて、僅かばかりの興奮を憶える私。

 今後も引き続きレベルを上げて行くことにしようと改めて思うのだった。

 そして午後もゴブリン狩りに勤しんだ。

 近場のゴブリンは軒並み掃討してしまったので、少々離れた場所まで歩いて移動することになってしまったが、それでも午前中に引けを取らない数である四四匹のゴブリンを殺すことに成功した。


ステータス

 伊勢開成

 レベル24

 SP5

 スキル

 身体操作3

 身体能力強化3

 索敵2

 隠密2

 経験値18/24


 帰宅後は夕食を食べスキルを上げ、お風呂に入り就寝した。


ステータス

 伊勢開成

 レベル24

 SP2

 スキル

 身体操作3

 身体能力強化3

 索敵3

 隠密2

 経験値18/24


 二〇二〇年一月二日二四時。

 今日もまた黒い渦が出現しそこからゴブリンが現れた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る