どんな分野の創造者にも刺さるであろう、必読の芸術小説

ところどころ、応援コメントで述べてしまったのですが……。

まず今作の特徴を挙げるとすれば、何といっても「五感を通した読書体験になった」ということでしょうか。
この作品を拝読中に、「どんな音楽を聴いているのか」「その前にどんな作品を観たのか」「ご飯は何を食べたのか」などなど、取り留めのない問いかけですけれども、そのいずれをも表現し得る、圧倒的な気骨の強さがあります。もちろん、それを絶妙なバランスでさらさらと読者様を惹きこむ技術力も。

「技術力」というとなんとも無味乾燥ですが、決してそんなことはありません。何故なら、この作品は「圧倒的臨場感(心理面ver.)」の下に描かれているからです。
物語の展開もバランスの実に心地よく、「ずっとこの作品に浸っていたい!」と思わされるほど。

感動の振れ幅が大きすぎて僕の方が支離滅裂ですが(;^ω^)、何かを極めたい、創造したいと思われる方には、是非一度ご覧いただきたい大傑作です。

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