美しい、音と恋

短編であるにも関わらず、小説を一冊読み切ったときのような読後感。

力量が問われる「音楽の言語化」を美しい言葉を用いて表現されていて、感嘆してしまった。
恋愛要素も感情の深いところまで描かれていて、ただの胸キュンで終わらない。
そして、著者のクラシック音楽への豊かな知識のおかげで世界観の緻密さが増し、これらの魅力を引き立てている。

あらゆる面で質の高い真摯な文学作品。