第25話 同じ部屋?
あれから俺たちはすぐに準備を済ませてショッピングモールへと向かった。
ゴールデンウイークということもあってか以前来たときよりもかなり人が多いように思える。
「やっぱり人が多いな。」
「そうだね。もうゴールデンウイークだもんね。」
「だな。それにこの連休が終わったらすぐに中間テストだもんな。」
「やめてよ。テストの話は。」
「お前は勉強は苦手か?」
「ううん。苦手ではないけどなんかこう嫌な気持ちにならない?」
「それはわかるな。」
確かにテストを好き好んで受けたい奴はあまりいないか。
「でも、もうテストなんだ。早いね!?」
「だな。まあ、とりあえずはキャンプを楽しむことを考えよう。」
「そうだね。今は明日のキャンプのことを考えよっか!」
「とりあえずは食品だな。BBQとかで焼く肉とか野菜を買いに行こう。」
「お肉だー!いっぱい買っていこうよ!」
「バランスよくな~」
こいつあんなに料理うまいのに肉食系だったのか。
(まあ、確かに普段の俺に対する行動を考えれば肉食系ではあるか。)
俺はそう考えることにした。
「予約したコテージって普通のコテージか?広さはどれくらいだ?」
「ちょっと狭いかな?まあ、金額が金額だしそれは仕方ないんだけどさ。」
ん?なんでこいつ今目を逸らしたんだ?
(なんだか嫌な予感がする。)
「なあ、つかぬことを聞くがもちろん寝室は別だよな?」
(これは聞かないといけない。軽い気持ちで了承したがそこを聞かないといけなかった。)
「ん?あれ~どうだったっけな?ワスレチャッタカモ。」
「なんで片言なんだよ。ていうかお前まさか寝室が同じだなんて言わないよな?」
「、、、」
この沈黙はそういう事なのだろう。
「同じなんだな?」
「まあね。」
(なんてこったい。)
「やっぱり行くのやめようかな。」
「ダメダメ!男に二言は許されないんだよ!」
(クソっはめられた。)
普通の男なら飛び跳ねて喜ぶだろう。
だが、残念なことに俺は三次元に興味がない。
確かに容姿は整っていると思う。
だが、思うだけで別にみているだけでいいなとも思う。
積極的にかかわろうとは思わない。
性格もいいと思う。ストーカーである点を除けばだが。
「わかった。行くよ。変なことするなよ?」
「ねえ。それいう人逆じゃない?」
「今までの自分の行動を振り返ってみろ。」
「うっ、」
どうやら自分がどのようにみられているかは理解しているようだ。
「まあ、お前は俺が本気で嫌がるようなことはしてこないだろうし別にいいか。」
俺はそう自分に言い聞かせることにした。
じゃないとこれから先持たない。
「そうそう。二人で楽しんでいこう~」
にこにこしている月はやはりかなり可愛いと思う。
でも、付き合いたいかといわれるとそうは思わないが。
何はともあれ俺たちはゆっくりと明日の準備をするのだった。
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