仄暗く、どこか暖かい

ざまぁ! から始まるこの作品ですが、当作の魅力は主人公の在り方なのかなぁって思っています。

主人公は死霊術師です。
理解できない人間よりも、物言わぬ死体と親しむことを選んだような人間てす。

ただ、必要があって彼は人の死体をネクロマンスすることになります。
それは死体であっても人です。
人の魂を宿し、人としての面倒臭さを多分に孕んでいます。

そんな元死体たちとの親しみの中での主人公の揺れ動きが……私は良いなぁと思っています。

推しキャラはマズルカさんですねー。
獣人の女性です。
狂気成分多めのキャラクターたちの中で、彼女は非常にまともです。ある種、大人です。
彼女の存在が物語に暖かい奥行きを与えているような気がするんですよね。
読まれる際には是非注目していただきたいところです。

ともかく素敵な作品です。
オススメです。

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