第20話 かくして、論議は続く。

 夜がそろそろ明けつつある。


「それでは、本日はこのくらいにしておこうかね。ここはかなり大事な論点となる場所である故、さらに継続したほうがよろしかろう」

「そうですね。来週日曜未明のこの時間、当論点の論議続行でいかがでしょうか」

「差しさわりはない。それで参りましょう」


 かくして、この日の論議がさらに継続されることとなった。


「さて、住込み職員のプライバシーというか、私生活についてのリスクというか、まあそんな言い方をするよりむしろ、子どもらから見て、他の通勤者らから見ての状況というものを、次回は明らかにしていこうではありませんか」

「森川さん御指摘の点につき、これから私も入念に準備してまいります」

「それでは米河君、期待しておりますぞ。また来週も、プリキュア前にひと暴れしてくれたまえ」


 そろそろ明るく成る頃。

 米河氏は再び横になることなく、珈琲を用意してそれを飲みながら、プリキュアまでの時間を自らの執筆業務にあてている。

 彼の出版関連の仕事は、既に年内のノルマを達成している。

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