第33話 昨日の敵は、今日の?

「俺と、結婚してく…………………………」

「私と、結婚をぜんて………………………」


「……………………………っ、痛えなっ!」


思わず、頭突きをしてしまったじゃないのよっ!


「正雄っ、交際すっ飛ばしてプロポーズするなんてっ、何考えてるのよっ!」


文句を言いつつ、離された額をもう一度合わせながら叫んだ後、唇に触れる。


「っつ、誰にも取られたく無いと思ったんだから、当たり前だろっ!」


より強く、唇を求められながら、


「だ、か、らっ、順番が違うと言ってるのよっ!あとっ、ここを何処だと思ってるのよっ!」


正雄が、ハッとして周りを見回すとかなりの人数の注目を集めていた。幸い、撮影などをされるほどの余裕は無かったようで正直助かったよね。

大声上げてた以外は、ラブラブカップルにしか見えなかったろうからね。


「うっ……………………………すまん?」


「………ええ、場所を変えましょうか。」



※※※※※※※※※※



「俺と、結婚してく…………………………」

「私と、結婚をぜんて………………………」


突然の激痛が額に走って、


「……………………………っ、痛えなっ!」


叫んでしまった。


「正雄っ、交際すっ飛ばしてプロポーズするなんてっ、何考えてるのよっ!」


文句を言いつつ、唇に触れてくる結良。

本気の頭突きではないんだろうけど、痛かったぞ!


「っつ、誰にも取られたく無いと思ったんだから、当たり前だろっ!」


より強く、唇を求めながら、言い訳。


「だ、か、らっ、順番が違うと言ってるのよっ!あとっ、ここを何処だと思ってるのよっ!」


ハッとして周りを見回すとかなりの人数の注目を集めていた。幸い、撮影などをされるほどの余裕は無かったようで正直助かったぞ。

大声上げてた以外は、ラブラブカップルにしか見えなかったろうからな。


「うっ……………………………すまん?」


「………ええ、場所を変えましょうか。正雄は自分が正しいと思ったんでしょ?」


「……………………………………あぁ。」


「なら、どっちが正しいか勝負しましょう!」


なんか、コイツ、おかしな事を言い出したぞ?


「………………………………何をすればいいんだ?」


結良が、スマホを操作して、表示された画面を見せてきた。

それは、ここから一駅の始発駅近くの、有名なシティホテルのデイユースプラン予約画面だった。


「誰にも取られたく無いんでしよう?私とすぐにでも結婚したいんでしょう?チャラ男らしく、ビッチを泣かせてご覧なさいよ。私が負けたらすぐに受けてあげるわよ?」


俺がカクカクとぎこちなく頷くと、勝ち誇ったような顔付きで微笑んだ後、目の前で予約確定リンクにタッチしてドヤ顔を見せてきて、


「さあ、行くわよっ!」


コイツ、ヤッパリ、オカシイゾッ!

チョットデモ、イイヤツダト、マトモナヤツダトオモッタオレヲ、ナグリニイキタイッ!

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