第7話 ムチムチコミック

 「なんだ?この本は?」とエイリアンが崇が押し入れに隠してあった〝ムチムチコミック〟という本を出してきた。

崇は、「あ!お前やめろ!男の秘密だ!お前そういう事するんなら、出て行ってもらう!」とエイリアンから、〝ムチムチコミック〟を取り返した。

エイリアンは、「そう言う本が必要なのか?」と聞いてきた。

「当たり前だ!こっちは、健康な男子なんだ、食欲もあれば、性欲もある!突っ込むなそこは!と怒りだした。

エイリアンは、「そうか、彼女作ればいいじゃないか?性欲が満たされないなら」

「簡単に言うけどな!金ない、見た目ない、ヒマない、の三拍子揃った俺に彼女なんかできる訳ないだろ!そんな簡単に言うなら、彼女出してくれ!」

と崇も痛い所をつつかれ、逆上した。

エイリアンは、「ふむふむ、お前が怒りっぽいのは、欲求不満のせいだな、よし、毒を抜いてやろう!」とエイリアンは大宇宙教則本から申請書を出した。

崇は、「いや、いいよ、そんな事しなくて」とまんざらでもない様子である。

エイリアンは申請書に、


岡田崇 2023年9月30日 ムチムチコミックの体験をする


と書いた。

さあ出して来いと、自信ありげにエイリアンは崇をポストに向かわせた。


2時間後


家のチャイムが鳴る。

そこには、お好み焼きパーティにきた、筒井佐知がいた。

崇は、ドキドキしながら「どうしたの?」と聞いた。

筒井佐知は、「あの〜他の男の人には恥ずかしくて頼めないから‥」


5時間後


崇は、製本工場で製本のアルバイトをしていた。

そこへ、筒井佐知が缶ジュースを持ってくる。

「ごめんね、実家の工場が、人手不足で、他の人に言えないでしょ、〝ムチムチコミック〟作ってるなんて」と崇に感謝した。

崇は、「いいんだよ、俺も金困ってたし、俺は見ないけどねこういう本は」と嘘をついた。

「そうだよね、山田くんは、硬派だもんね」

崇はなんとも言えない気持ちになった。


明け方


「た・だ・い・ま〜!」

「エイリアン!このヤローふざけたマネしやがって

3日メシ抜きだからな!」

エイリアンは「ムギュ」と言ってしおれた。

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