第5話 美しい魂と出会う

ヴァイオリンが輝き始め、突然僕は光に包まれた。

「うわっ!!な、何?!」

最初は少し眩しかった。でも、慣れてきて辺りを見ると...。

平和な優しい光と壮大な自然。そこに馴染む一つの建物が建っていた。

「ここはどこなんだろう?誰かいないか少し除いてみよう...。」

建物は教会らしく窓には綺麗なステンドグラスが使われているようだ。教会の入口は、木でできた重いドアだ。

ギギッ....

「お、お邪魔します。どなたかいませんか?」

「ようこそ僕と殿下の秘密部屋へ。初めてお目にかかります、殿下。僕は、フルーレといいます。これからよろしくね。」

「?・?・?」

ええと...、僕とこの子との秘密部屋ってなんだろう?

そして、初めて会ったのに何で僕のことが殿下だとわかったのかな...?

「不思議に思うのも無理はないよね。」

フルーレは美しい青い目はニッコリと笑っていいる。

きれいな目だなというより全てがきれい...。

姿勢、見た目、ガラスのような透き通った声...。

「えっと、君は何者なの?僕の知っている人ではなさそうだね...。」

すると、フルーレは優しい表情で

「君のヴァイオリン...かな。」

「えっ!?」

僕はとても驚いた。ヴァイオリンが人の形となって僕の目の前にいるということ?で、でも兄様からはこんな話聞いたことないよ。フルーレは本当のこと言っているのかな...。

「ご、ごめん!驚いてしまったよね。う、うーんと...」

フルーレは、パニックになりながらも懸命に考えてくれた。

どこか僕と似ているのかもしれない。

「例えば...、よく楽器には魂があるというと思うんだけど、その魂の部分が僕って感じかなぁ...。」

なんだか納得しないような顔だけど、わかりやすく教えてくれた。でも僕は嬉しかった。いつも一人ぼっちで練習したり、お茶会があっても最近の流行りが分からないから全然ついていけないし...。だから、フルーレにもこの気持ち伝えてみたい!

「ふふっ、そうなんだ!最初は少し怖かったけど、僕一人がさみしいから嬉しいな〜!!」

今振り返れば、こんなに笑顔になるのも久しぶりだったな。

フルーレの顔が思いっきり晴れ、美しい青い目がダイヤのように輝いた。

「よかった!!また僕、嫌わえてしまうかと思って...。また化け物だと思われて...」

僕はとっさに言った。

「そんなことないよ!フルーレは優しいしきれいだし。僕はすきだよ。これからよろしくね!」

フルーレは、美しく笑った。

「うん!!」

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