第33話

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 まさくんの言う通り


 入院中は

 たくさん食べて、ぐっすり眠って

 しっかりリハビリを頑張った


 そんな私を

 まさくんは、毎日

 仕事帰りに見舞ってくれて

 "今日も頑張ったな!"と労ってくれた



 その甲斐あってか

 予定よりも早く退院することになった



 退院の日は

 まさくんが迎えに来てくれて



「退院手続きもしてくれたの?!」


「まだ動くのは 大変だろ?

 俺がやるから…無理するな…

 ……さてと、忘れ物は無い?」


「うん!」


(*´ ﹀ `*)フフフッ…



「な、何?」


「頼れる人だなぁって思って(*´艸`)」



「お!褒めてくれるの?( ¯∀¯ )ハハッ」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 私の部屋に到着すると…


 ん?…何か違う…


「ねぇ…

 ここに積んでおいたダンボールの箱…」


「それなら、俺の部屋に運んでおいた…」


「さすが、仕事が早い!(´▽`)」


「明日から本格的に荷造りするぞ」


「え!退院したばかりなのに!!」


「助っ人には、もう声をかけてある」


「す、助っ人?!」




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 次の日…



「の、のんちゃん…」


「どうして俺が

 駆り出されるわけ?(´-ω-`)」



「アミの引越しですよ!

 兄さんが手伝わなくて

 どうするんですか?(。-∀-)」


「に、兄さんて…マサ……」


「アミが慕う望兄さんは、

 俺にとっても大切な兄さんですから…

 一人っ子なので、なんだか嬉しいです!

 あ、会社では ちゃんと名前で…」


「マサぁぁぁぁ…(T-T)」


 *∑(*ºㅿº* ))ω<*)ぎゅ〜♡


「ち、ちょっと!離れてくださいよォ!」


「俺達 兄弟だろ!ハグくらいさせろよぉ!」



 …のんちゃん、まさくんに

 上手く乗せられてるんじゃ…(ノ∀`笑)

 


 それにしても…

 いいなぁ、この光景(*´艸`)



 ── …にぃに、見てる?

 まさくんなら きっと、

 にぃにとも、仲良くなれたよね …



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 のんちゃんが手伝ってくれて

 サクサクと引越し作業が進み

 無事に荷物も運び終わった



「のんちゃん、ありがとう!

 助かったよ!

 せっかくの お休みなのにごめんね…」



「もっと、俺のこと

 頼ってくれていいんだぞ?(*´꒳`*)」



「のんちゃんには、私が荒れてた頃に

 たくさん迷惑かけたから

 申し訳なくて、恥ずかしくて…」



「だろうな…((´∀`*))

 交番に迎えに行ったこともあったし…」


「えっ…マジ( ꒪꒫꒪)?」

 びっくりしているまさくん…


「私の黒歴史…その節はご迷惑を(T^T)」


「…俺との距離をとってたことも

 わかってるよ…

 でも、俺たちは

 ホントの兄妹みたいに育ったんだ

 そんな他人行儀な遠慮は要らない…

 それに、俺には…フミの代わりに

 アミの幸せを見守る権利がある…

 兄の特権…無駄にしたら、

 それこそ フミに怒られる(ノ∀≦。)アハハ」



「…のんちゃん(´⌒`。)グスン…大好き!」



((((ノ。・ω・。)ノ ((ヾ(-ω-。)オイデオイデ♪


(*>ω<(-ω-*)ギュッ…ヨシヨシ…




「・・・・・・( ˙꒫˙ )ハッ??」


「マサ…耳塞げ…

 アミ、もう1回 大好きって言って♡」



(´。•ω(•ω•。`)ホラホラ!



「無理に言わなくていいぞ…‪スンッ( ˙꒳​˙ )

 それより、アミから

 早く離れてください!‬」




 とても暖かい気持ちになった…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 同棲と言っても

 それまでも 行き来してたから

 あまり、新鮮さも無く…


 今までと違うところは

 仕事に復帰するまで

 無理をするなと言って

 ご飯支度も全部

 まさくんがしてくれる



 一緒に寝ていたベッドは

 私が1人で占領…

 寝返りを打って、

 私の傷に当たったら困るから…と

 隣の部屋で まさくんは寝ている



 気を遣わせてしまって

 申し訳ないなぁ…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 〜柾國まさくにside〜



 一緒に暮らしてるのに

 別々の寝室…


「・・・・・・はぁ〜」


 寝てる時に、アミにぶつかったら…

 って 考えたら

 これがベストだと思ってたけど



「( *¯−¯ * )ンンー……」



 瞼が…重たくなってきた…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 ある日の夜中、ドアの開く音で

 うっすら目が覚めると…


 人の気配…




 まさくんが

 布団を掛け直して

 頭を撫でてくれた


 もしかして、私がここに来てから

 ずっと?


 まさくんの優しさに涙がにじむ



 今、"ありがとう"って声を出したら

 ビックリするかな?


 考えてるうちに

 まさくんは部屋を出ていった



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 朝起きて

 伸びをする癖が抜けない…


 ゚゚\(´O`/)°゜゚ん〜

(´Д`;)ヾイテテ・・・


 リビングへ行くと


「おはよう!まさくん」


「もう少し、寝ていても良かったのに…

 あ、ご飯作ってあるから

 食べたら薬飲んで…

 あと、筋トレ!忘れんなよ!

 じゃ、行ってきます!」



 バタンっ…



「…い、行っちゃった」


 お礼も言えずじまい…


 私が退院してからというもの

 朝、出ていく時間が早くなった



 忙しいのかな…


 そういえば…最近

 私が近づこうとすると

 離れていくんだよなぁ…



「・・・・・・」



 気のせいかな…?



「・・・・・・」



 …冷めちゃった?

 いやいやいや、

 冷めてたら一緒にいないよね?



「・・・・・・」



 考えるのは、止めよう…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



「マサ、おはよう!」


「おはようございます!」


「アミはどう?元気にしてる?」


「はい、元気ですよ」


「疲れた顔してるぞ?大丈夫か?

 最近、早出してるみたいだけど…」


「え?僕ですか?全然元気です!」



 なるべく定時に帰って、

 アミに負担をかけないように…



 クラッ…


「あれ…」


 立ちくらみがして、しゃがみこんだ



「ちゃんと寝てる?」

 心配そうにのぞむが声を掛けた



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 鉄アレイを使って腕の筋力をつける

 太いゴムバンド、引っ張ったり…


 まさくんから教わった筋トレは

 腕だけじゃなくて

 胸や背中まで効く…(||゚Д゚)ヒィィィ!



 入院中は、動かないうえに

 上げ膳据え膳で

 カラダにまとわりついた"お肉たち"を

 削ぎ落とす勢いで 毎日汗を流す

 入院前より、引き締まるかな?



 ブーッ、ブーッ…

 スマホが鳴った



「あ、のんちゃん?」



 ──「アミ?…今、電話大丈夫?

 マサのことで ちょっと…」



「まさくんが、どうしたの?」



 *・゚・*:.。.*.。.:



 やっぱり…無理させてたんだ


 まさくんの好意に

 甘えてばかりはいられない



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 早めに夕食の支度をしていると

 まさくんが帰ってきた


「ただいま…」


「まさくん、おかえり!」


「アミ、俺がやるって!」



 …案の定、

 腕まくりしながら

 全部やろうとするから



「まさくん伝授の筋トレのおかげで

 かなり動けるようになったから

 もう、大丈夫だよ!(*´꒳`*)

 あ、お風呂も洗ってあるよ!

 先に入るなら、お湯…っ…」



 ギュッ…



 伸ばされた腕に くるまった



「まさくん?」


「…嬉しいよ

 アミが元気になってくれて」


「ありがとう!無理させてごめんね…」



 のんちゃんからの連絡は

 "マサ、すごく疲れてるみたいだから

 様子を見てくれないか"

 …という内容だった



「無理してたわけじゃないよ…」



 まさくんは、すぐ体を離した



「先に風呂入るよ…着替えてくる…」



 バタンッ・・・・



 まさくんは リビングを出ていった



 久しぶりのハグは…

 あっという間に終わった



「・・・・・・」


 …どうしたんだろう



 一度ハグしたら

 くっついて離れなかった頃を

 懐かしく思い出していた

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