風光を詠む

玉かぎる 夕日をおくる あかね雲 ただ秋ゆゑに かなしからむや

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玉かぎる:夕にかかる枕詞

おくる:見送る

かなし:かぬ+し(耐え難い感情)の派生。かなしともかなしとも




吹くほどに 草木のしをる 秋風に 千尋草ちひろぐさこそ さんざめくかや

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しをる:萎れる

千尋草:竹




あかねさす 日和ひよりひねもす 修法ヶ原しおがはら もみじかさねの 空と水面みなも

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あかねさす:日にかかる枕詞

ひねもす:一日中

修法が原:兵庫県神戸市北区にある紅葉の名勝




もみじばの ふみのこしたる 山野辺やまのべに 冬のおとなひ 告げるつわぶき

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もみじばのふみのこし:紅葉場の踏み残しともみじ葉のふみ残しの掛け言葉

おとない:おとないと音無いの掛け言葉(落ち葉の音と静かに咲く花の対比)

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