宣言型知識と手続き型知識(形式知と暗黙知)

 知識には、「宣言型知識」と「手続き型知識」が存在する。どちらも認知心理学上の用語である。


 簡単に説明すると——。


 宣言型知識は、言語化して説明できるもの。「1+1=2」「豊臣秀吉は天下統一した」「世界恐慌が起きたのは1929年である」みたいな感じで、言語化できるもの。


 手続き型知識は、言語化して説明できないもの。自転車の乗り方や、車の運転方法などを言語化して説明しろと言われても、難しい。


 宣言型知識は、形式知。

 手続き型知識は、暗黙知や経験知である。


 で。

 同じ知識や技能を身につける。

 としても、人に応じて、形式知と暗黙知の比重が異なるのである。なので……。


「このマニュアル読んだら分かるから」と言われて理解できる人もいれば、「見て覚えろ」と言われて理解できる人もいるわけだ。


 私は典型的な形式知人間である。

 言語化されないと、知識を得ることができない。特に教える人が感覚派の場合は、相性が最悪で、全く理解することができない。


「こーいう場合はどうしたらいいのか?」


 と、訊ねてみても……。


 感覚派の人って「慣れだよ、慣れ」で対処するから、素直に困っちゃう。


 私はね、「再現性」がないことが大嫌いなんですよ。なので、物事を覚えるときは必ず言語化して誰にでも教えられる段階にまで落とし込むようにしてる。

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