【金曜日に投稿01:12】冤罪の判明そして、俺を責めてた妹が冤罪に会い。自分が責められるより妹を責められるほうがきつい

激 辛

第1話

俺はいつも地獄のような毎日になって居る。

理由は痴漢の冤罪にあったからだ。仲のいいと思っていたら幼馴染には見限られて、クラスメイトには虐められて、そして親には家の恥晒しや、大人になったら即出ていけと言われるようになった。



そして、妹にも


「・・・さっさと家から出ていけよ」


妹の冷たい視線と言葉が俺の心に刺さる。

昔は、と言うより冤罪前までは、何かあると直ぐに楽しかったことを話してくれる妹だったが、今はこんな感じで落ち込む。



一応家族は食費は出してくれるのだが、妹のように冷たい視線と言葉が俺の心を容赦なく刺して来る。


「死ねばいいのに、クソが」

お兄ちゃんともう呼ばれなくなった。毎日おはようの代わりに、出ていけよ、とか最悪、死ねよが当たり前になってしまった。


大切で可愛いと思っていた妹が痴漢一つでここまで変わるとは、俺も思っていなかった。


ーーー

財布の中を見ると、お金が入ってない。


「ない、」


また、妹に勝手に俺の給料で稼いだお金を使われたようだ。


頑張って働いたのに、こうして使われる。もうすでに30万程は盗まれて居る。友達ももう居ないし、家族と居ても楽に過ごせないのでバイトばかりして、せっかく貯めたのにこんなことになってしまう。当然このことを、親に言っても俺味方はしてくれない。つかこれだと俺出ていくこと出来ないんだけど、それは分かって居るのだろうか?


つまり、俺は出ていけと言われるのに、出ていくことすら出来ない、逃げ出す方法もない。希望が本当にない。


ーーーーーー


ある日、本当に急だった。先生に呼ばれて、俺は今日はどんなことを理不尽に怒られるのか、下手したら、また誰かに痴漢をしたと言われるかも知れない。そう思っていたのだが、


「えっ、痴漢の冤罪が判明した!!」


まさかの痴漢の冤罪が判明した。その言葉を聞いた時、安心よりも、今そのことを俺に言って居る教師の気持ちが気になった。


今までそれが原因で虐めを見逃した、この教師が


ーーーー

俺は元の日常に戻れるかもと思って少し安心と、ワクワクがあった。


でもやっぱり、痴漢の冤罪の時に、ノートを破かれたり悪口言われたり辛かった。普通にみんなで俺を犯人扱いして居るから、悪口の内容も並のものじゃない。


そんな矛盾を感じて部屋に入ると、みんなは一斉に俺を見る。

クラスの反応はそれぞれ違う、下を向き、目を逸らす。何か言いたそうな顔もして居る。だがみんなは何も言わなかった。


言う言葉を思いつかないのだろう。それにここでまず謝った人は、他のクラスメイトから何様なんだと思われてもおかしくない。だから言わないのだろう。


でも、とりあえず嫌がらせされる前より全然マシだ。気分的にも楽。


これからは話しかけられなくてもゲームしてれば時間は潰せるし


ーーーーー

放課後


やっぱり、学校のはみんな謝罪なんてしなかった。どうやらもう謝罪一つで終わる問題じゃないと分かって居るらしい。


特に幼馴染の夏は俺のことを何度もチラチラ見ていたが、俺から話しかけるのも違うと思うし、話しかける気にもならかったのもある。


ーーー

家に着くと、親の土下座をまず見た。そして妹には泣きながら土下座された。


許そうと思ってた。つか家族だし許さざる、終えないだろうし、だから心を抑えて半許すことにした。これからの態度次第だと、でも問題なのは、これからだった。


ーーー

先生に呼ばれた。冤罪じゃなくて、それは調べのミスだったとか言われそうで怖かったが、それの想像を超える怖い一言を先生は言ってきた。


「えっ、妹が万引きですか?」


嘘だろう??妹が春が、万引き??春は万引きなんてする性格じゃない。


もしかして、俺と同じように冤罪なのか?こうして新しい地獄が始まった。

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