第7話 狂気の準備
10月26日、今日から5日間連続で、代々木公園でハロウィーンイベントが開催される予定だ。
プロデューサーとしてやれる所までやったはずだ。本番に関しても、初日と最終日にコメントを添えるだけでいい。
佐々木 宗真「あくまで代理なのに、ここまで付いてきてくださって感謝します!」
白神 恋「いやいや、まだ半日しか代理してないですよ。感謝の念は最終日までに貯めておいてくださいよ。」
佐々木 宗真「ええ!」
と言っても、先程も言った通り俺は少しコメントを添えるだけなのだが。
フェスが開催されるのは夜からだったか。それまでに新歌舞伎町タワーの事件について調査したかったが、
玉川 好「まさか、衣装をドンキで済まそうとしてる訳じゃないでしょうね〜?」
今日は諦めて好たちに付き合ってやろう。
乳頭 慶「恋、お前の為を思っているんだぞ?事件のことが気になるのは仕方ないと思うが、滅多に出ないイベントだ。今夜くらいこだわってくれよ。」
白神 恋「わかってる。まあどうせ今更調べても、新たに分かることなんて無いだろうしな。」
玉川 好「では、本日のプロデュースは私、玉川好と、」
乳頭 慶「乳頭慶と、」
田沢 良「田沢良が承りま〜す。」
いや、お前もいたのかよとか言わない。流石に驚いたけど、彼にとって貴重な外出だし。
玉川 好「それにしても、仮面が必須なのよね〜。それでだいぶ絞られちゃう感じ。」
身元の特定を防ぐ為であるので仕方ないが、少し残念そうだった。
乳頭 慶「仮面と言えば、映画泥棒とかそういう奴っすかね。」
白神 恋「全然思いつかなかったぞ。寧ろアニメとか漫画とか、サブカルじゃないのか。メディアではそういう映像がよく流れるぞ。」
田沢 良「所で、恋はそのサブカルの何らかのキャラクターとか、なんでもいいから知ってるの無い?」
白神 恋「んんん...全く思いつかないな。」
田沢 良「そうか。まあ仕方ない。」
乳頭 慶「そういや、お前っていつも総髪だよな。髪切らないの?」
白神 恋「え、ああ切って貰いに行くの面倒臭くて。金かかるし。結んでおけばいいかなって。」
田沢 良「ん、いいこと思いついた。付いてこい。」
ついて行くと、普通の服屋に来てしまった。一体目的は何だろうか。
田沢 良「ちょっと待ってろよ...好、慶、手伝ってくれ。」
慶&好「任せて。」
数分後、試着室に連れていかれ、そして
田沢 良「おぉ〜まあまあだな。やっぱり雰囲気が少し違いすぎるか。」
乳頭 慶「体格もそんな違わないはずだが、目が少し違うだけでだいぶ印象変わるんだな。あと入れてないからっすか。でも、これなら大衆の前に出てもバレないっすよ。」
しみじみとそう言う。何やら髪型がテクノカットにされ(どうやってしたんだ)、蛇柄のジャケットを着せられ、しかも上半身の一部の素肌が晒され、付け髭に眼帯まで付けられた。意味がわからない。何かテーマがあるのだろうか。
白神 恋「なあ...流石に肌を露出するのは恥ずかしいのだが...。」
乳頭 慶「ちょっと露出したくらいじゃないすか。男じゃないすか。」
男なら露出しても耐えられて当たり前と?そう思っていたら、こちらが嫌悪している事に気づいたようで、
乳頭 慶「いや、悪かったっす。」
田沢 良「まあまあ。丁度どちらかと言うと、もう1つのが好みそうと思っていたらところだから。」
そういい、再びコーディネートされた。髪型は総髪に戻され(なお少し失敗してどちらかと言うとポニーテール)、黒のタキシードを着せられた。しかし眼帯は相変わらずである。
白神 恋「タキシードなんて慣れないな...あと、今更だが全然顔が隠れてないじゃねえか...」
乳頭 慶「確かに。仕方ないっすね。サングラスで誤魔化しましょう。あ、でもサングラスは差し上げますよ。俺の直感が役に立つって言ってる。」
白神 恋「はいはい。」
全くテーマ教えてくれないし、まあいいか。結果的に好、慶、良が喜んでくれたから良かった。
夜になり、ついにフェスの開始の時刻が迫ってきていた。
佐々木 宗真「白神さん。とりあえずコメントの原稿を作っておきました。良かったら目を通しておいてください。」
白神 恋「助かります。」
正直何言えば分からず、いつか浮かぶだろうと思って放棄していたが...これはありがたいく頂戴しよう。そして、ついに披露する時が来た。
白神 恋「ええ、皆さん。ええと...」
全然覚えられなかったので、紙を取り出し、そのまま読み上げた。後日聞いた話ではかなり不評だったらしい。
白神 恋「はぁぁぁ〜」
緊張しすぎて疲れてしまった...もう何と読んだのかもすら覚えていない。しかし、フェスは順調に盛り上がりを見せていた。佐々木さんも初日の盛況で満足のようだ。ちなみに、最終日のコメントは佐々木さんが兼任してくれるらしい。
しかし、おれで、代々木公園でハロウィーンイベントが開催される予定だ。
プロデューサーとしてやれる所までやったはずだ。本番に関しても、初日と最終日にコメントを添えるだけでいい。
佐々木 宗真「あくまで代理なのに、ここまで付いてきてくださって感謝します!」
白神 恋「いやいや、まだ半日しか代理してないですよ。感謝の念は最終日までに貯めておいてくださいよ。」
佐々木 宗真「ええ!」
と言っても、先程も言った通り俺は少しコメントを添えるだけなのだが。
フェスが開催されるのは夜からだったか。それまでに新歌舞伎町タワーの事件について調査したかったが、
玉川 好「まさか、衣装をドンキで済まそうとしてる訳じゃないでしょうね〜?」
今日は諦めて好たちに付き合ってやろう。
乳頭 慶「恋、お前の為を思っているんだぞ?事件のことが気になるのは仕方ないと思うが、滅多に出ないイベントだ。今夜くらいこだわってくれよ。」
白神 恋「わかってる。まあどうせ今更調べても、新たに分かることなんて無いだろうしな。」
玉川 好「では、本日のプロデュースは私、玉川好と、」
乳頭 慶「乳頭慶と、」
田沢 良「田沢良が承りま〜す。」
いや、お前もいたのかよとか言わない。流石に驚いたけど、彼にとって貴重な外出だし。
玉川 好「それにしても、仮面が必須なのよね〜。それでだいぶ絞られちゃう感じ。」
身元の特定を防ぐ為であるので仕方ないが、少し残念そうだった。
乳頭 慶「仮面と言えば、映画泥棒とかそういう奴っすかね。」
白神 恋「全然思いつかなかったぞ。寧ろアニメとか漫画とか、サブカルじゃないのか。メディアではそういう映像がよく流れるぞ。」
田沢 良「所で、恋はそのサブカルの何らかのキャラクターとか、なんでもいいから知ってるの無い?」
白神 恋「んんん...全く思いつかないな。」
田沢 良「そうか。まあ仕方ない。」
乳頭 慶「そういや、お前っていつも総髪だよな。髪切らないの?」
白神 恋「え、ああ切って貰いに行くの面倒臭くて。金かかるし。結んでおけばいいかなって。」
田沢 良「ん、いいこと思いついた。付いてこい。」
ついて行くと、普通の服屋に来てしまった。一体目的は何だろうか。
田沢 良「ちょっと待ってろよ...好、慶、手伝ってくれ。」
慶&好「任せて。」
数分後、試着室に連れていかれ、そして
田沢 良「おぉ〜まあまあだな。やっぱり雰囲気が少し違いすぎるか。」
乳頭 慶「体格もそんな違わないはずだが、目が少し違うだけでだいぶ印象変わるんだな。あと入れてないからっすか。でも、これなら大衆の前に出てもバレないっすよ。」
しみじみとそう言う。何やら髪型がテクノカットにされ(どうやってしたんだ)、蛇柄のジャケットを着せられ、しかも上半身の一部の素肌が晒され、付け髭に眼帯まで付けられた。意味がわからない。何かテーマがあるのだろうか。
白神 恋「なあ...流石に肌を露出するのは恥ずかしいのだが...。」
乳頭 慶「ちょっと露出したくらいじゃないすか。男じゃないすか。」
男なら露出しても耐えられて当たり前と?そう思っていたら、こちらが嫌悪している事に気づいたようで、
乳頭 慶「いや、悪かったっす。」
田沢 良「まあまあ。丁度どちらかと言うと、もう1つのが好みそうと思っていたらところだから。」
そういい、再びコーディネートされた。髪型は総髪に戻され(なお少し失敗してどちらかと言うとポニーテール)、黒のタキシードを着せられた。しかし眼帯は相変わらずである。
白神 恋「タキシードなんて慣れないな...あと、今更だが全然顔が隠れてないじゃねえか...」
乳頭 慶「確かに。仕方ないっすね。サングラスで誤魔化しましょう。あ、でもサングラスは差し上げますよ。俺の直感が役に立つって言ってる。」
白神 恋「はいはい。」
全くテーマ教えてくれないし、まあいいか。結果的に好、慶、良が喜んでくれたから良かった。
夜になり、ついにフェスの開始の時刻が迫ってきていた。
佐々木 宗真「白神さん。とりあえずコメントの原稿を作っておきました。良かったら目を通しておいてください。」
白神 恋「助かります。」
正直何言えば分からず、いつか浮かぶだろうと思って放棄していたが...これはありがたいく頂戴しよう。そして、ついに披露する時が来た。
白神 恋「ええ、皆さん。ええと...」
全然覚えられなかったので、紙を取り出し、そのまま読み上げた。後日聞いた話ではかなり不評だったらしい。
白神 恋「はぁぁぁ〜」
緊張しすぎて疲れてしまった...もう何と読んだのかもすら覚えていない。しかし、フェスは順調に盛り上がりを見せていた。佐々木さんも初日の盛況で満足のようだ。ちなみに、最終日のコメントは佐々木さんが兼任してくれるらしい。
乳頭 慶「よう、スピーチ良かったぞ」
思ってもないことを言う慶が来た。
白神 恋「これからskystarに向かう。お前も行くだろ?」
実は大衆の前に晒す俺以外の3人は仮想していないのだ。もしかしてと思ったが。
乳頭 慶「ああ、多分忍び込みになるんだろ?」
白神 恋「その前に着替えてこないとな。すぐに終わりそうだ。これも見越してのことか?」
乳頭 慶「いや、あれはただの俺らの趣味だ。」
そんなことを駄弁りがらも、後で落ち合うことを決定、俺はほかの準備をしに紫竹園に戻った。
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