序章 隕石飛来

第1話 親友

「どうしよっかなー。」


 いっそお酒でも飲んでみる?


 ニュースのセットだけが映ったテレビを見ながらそんなことを考えていると、


『ピーンポーン』


 こんな時に誰だろ?

 馬鹿だなー、こんなときに避難せずに俺を訪ねてくるなんて。


「はーい。」


 玄関に向かい、返事をしながらドアを開けると、そこにはいつも一緒に学校に向かっている、親友が立っていた。


「よっ」


「よっ、こんな非常事態のときでも俺ん家に来るなんて、俺のこと大好きだな?」


「きっしょ何言ってんだこいつ。」


「はは、いつも通りだな」


 こいつの名前は中村なかむら けい。小学校以来の俺の親友だ。


「で、どうするよ?」


「俺は屋上いこうかな。隕石見たいし。」


因みに俺は今アパートで一人暮らししてるよ!


「駄目に決まってんだろ!」


「うん、知ってた。

 でも普通に隕石見てみたいなぁー。」


「カメラでも置いとけ。

 カメラが無理なら俺たちがいても結局ってことだし。」


「お前天才だな!

 やっぱり持つべきは天才的な馬鹿の親友だな!」


「こいつっ!」


「ちょっ、照れてるからってアイアンクローしてくんのやめろっ!

 死ぬ!頭割れる!」


 慶は最後にもう一度力を強めてから俺の頭から手を離した。

 全く、自分アイアンクローの殺傷能力をきちんと把握してほしいですね!


「ふぅ、助かった…。

 そんで、カメラ置いたら学校に避難?」


「いや、学校混むだろうし、俺ん家で。」


「りょーかい。

 じゃカメラ置いてくるからちょい待ってて。」


 くそー、生で見たかったな。


「へいへい。」





隕石飛来まで残り2時間45分…








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キャラ紹介

富川とみかわ しょう

年齢:15歳

性格:楽観的・マイペース

・ざっくりいうとアホ

・でも割りと頭はキレる

・ゲームと動物(特にネコ科)が好き

・中学3年間バドミントン部に所属していた

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