第2話 ビッグモーター

はっきり言いましょう。

ワシが学生の頃ですから今から40年以上前のことですけど。

ビッグモーターありました。

ニコイチを売っていると噂がありました。秘密工場まで特定されていました。その他諸々に悪い噂もありました。

今みたいにSNSもなかったのに、ワシたちのネットワークは、回覧板的ですがすごいものだったと思います。

だからワシたちはビッグモーターには絶対に近づかないようにしていました。

君子危うきに近寄らずです。


というわけでワシたちは完璧に自己防衛できいて、その警戒心がずっと現代まで続いていたので

なるべく近寄らず

前を通る時は目を伏せて

どんな事があっても

この蟻地獄には一切関わらずに生活していました。

だから別に驚きませんでした。

ああやっぱりのうという感じでした。


今回の件は素人さん相手にやりたい放題していたんでしょうねえ。

プロならば素人さんを守るべきでしょうが。素人さんを騙してどうするんか。卑怯ですよ。藤木よりも卑怯です。

それからこまい元副社長は政治家の真似して雲隠れしていないで、過保護の元社長と一緒に矢面に立ち、社員たちを体を張って守るべきじゃあないでしょうかねえ。

それが真の経営者だと思いますし、唯一の活路じゃあないでしょうか。

でも絶対にせんでしょうねえ。


とワシは思います。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る