次は観覧車(メ)

観覧車に行く(メ)

 次に観覧車に行くんだよね。2番目に行くとはなかなかのセンスをしているね。さあ、行こうか。


 小さいけどいい観覧車だろう? ほら、ちょうど扉が開いているみたいだよ。中に入って座ってみようか。


 この観覧車にはある噂があってね、なんと別の世界に行ってしまうとか。ねえ、君はどんな世界に行きたい?


 あれ、座席の下に何かあるぞ。これは新聞だね。古い新聞が切り抜かれているよ。ふーん。未解決事件の記事みたいだね。どうやらここの遊園地で行方不明者が出たみたいだよ。それが原因で客足が遠のいて、遊園地は閉鎖したみたいだ。


 行方不明者は小さな男の子みたいだ。可哀想に。


 もう、行こうか。最後にジェットコースターを見に行こう。


 ……あれ、君扉を閉めた? 閉めてない? おかしい、開かないぞ! あ! 観覧車が動いている!


 電気が来ていないのに不思議だな。ねえ、このまま乗っていると別の世界にいけるかもしれないね。もうすぐ頂上だよ。景色を楽しもうか。



 ◇ ◇ ◇



 あなたは外の景色を見た。閑散とした遊園地が一望できる。あなたはふと新聞の切り抜きを見た。行方不明の男の子。あなたは、メリーゴーランドで聞いた声が小さな男の子だったことを思い出した。助けを求めているもしかして……?


 観覧車が一周すると、あなたたちのゴンドラを一番下に止まった。扉が開く。あなたたちは観覧車から降りた。その時、驚くべき光景を目にした。人がいる! あなたたちしかいないはずの遊園地には多くの人々が行き交わっていたのだ。


 周りを見渡すと、ボロボロだった遊園地は、色鮮やかな綺麗なアトラクションになっていた。あなたと遊園地に来た人が叫んだ。


「私たちは過去の遊園地に来てしまったみたいだ! あの噂は本当だったんだ!」


 と嬉しそうだ。


 あなたたちはきょろきょろしながら遊園地を歩き回った。


 その時


 「助けて! 助けて!」


 メリーゴーランドで聞いた男の子の声が聞こえた。


 男の子の声がする。メリーゴーランドの方向からだ! どうしよう?




 『助けに行く』

https://kakuyomu.jp/works/16817330663384580032/episodes/16817330663472541117


 『助けに行かない』

https://kakuyomu.jp/works/16817330663384580032/episodes/16817330663500399061

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