悪役令嬢の取り巻きに転生した私には、死の運命が待っているらしい

仲仁へび(旧:離久)

01 乙女ゲームの世界に転生したらしい執事



 ある日、私は自分の執事からおかしな事を言われた。


 それは、この世界はゲームの世界だという事だ。


 彼、クリスハード・ラナトクスが言うには、この世界には百万部売り上げた大人気ゲーム「ネバーランド」と同じ建物と同じ人間がいるらしい。


 彼は、前世でそのゲームの情報を知っていたが、何らかの事があって死亡。


 この世界に転生してきたのだとか。


 それを聞いた私はさっそく、彼の頭の様子を心配して、つきっきり看病する事にした。


 しかし、熱も出てないし、具合も悪そうではない彼は、しきりに「この世界=乙女ゲーム世界」説をアピール。


 あまりに熱心に「信じてください」言うものだから、私はつい「仕方ないわね」と頷いて、ベッドから解放してしまった。


 かなり半信半疑だが、彼の無駄にイケメンな顔でウルウルされて懇願されるのは心臓に悪い。


 これだからイケメンは。

 ちょっと弱ったふりすれば、女の子がころっと行くと思ってる。


 いけない。

 思考がわきにそれてしまった。


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