第11話 色々


 力が湧き出てくる。ユウヤが金属プレートを確認すると投擲スキルが消えていた。


「え’’っ!!」


 恐らく、投擲の才能は記憶の一つで■◆■■■が出てきた時にかき消されたのだろう。その代わりに共鳴が使えるようになったのだ、と結論づけるが情報が少ないため推測しか出来ない。

 ただ、力が湧いたのは事実でスキルの力を共鳴に変換がやろうと思えばすぐできる。


「それに『虚ろなる力よ。真となれ«灯火»』これで練習の手間が省けたな」


 ニィナが出していたような炎が出てくる。

 ユウヤは■◆■■■に騙されているかもなどと微塵も思わなかった。

 ―――それほど、リアルであり鮮明であったのだ。


◆◇◆◇◆◇


 効率悪そうだから削った部分です。


迷宮

 迷宮の探索をしていると「うわ〜!」と叫ぶ声が聞こえてきた。ユウヤは考えた末、ある行動に移った。


「逃げる」


(シンプルに危険すぎるし、出口の側から離れるのは駄目だ。しかも、魔物が声を真似てるかもだし、強壮薬をつくるために血がついてるから他の奴らも引き付ける。つまり、俺はクズじゃない。QED、証明完了)


 冒険者とゴブリンの立ち合いを見ることになった。一対一で疲れているのかゴブリンに押されている。ユウヤは少し考えた後、後ろからゴブリンを刺した。


「ギャッ!」


 ゴブリンが奇声を発するのと同時に力を緩める。

 冒険者はその隙を見逃すことなく、足蹴にしてふっとばした。

 「え?」とユウヤがいたことに驚きながら、ゴブリンの腱、喉元に剣を突き刺し、殺した。


「はぁ、はぁ、君が助けてくれたのか」

「まぁ、はい。そうですけど」

「ありがとう。でも、お礼は用意出来そうにない。すまない」

「いや、何か貰うために助けた訳では無いですし、では」

「あぁ」


 冒険者は壁に手をつけながら去っていった。


性癖について

「今日は私がお題決めて大丈夫でしょうか?」

「ok」

「いいよ」


 クインとユウヤはニィナの言葉に頷く。そうすると、ニィナはこう言った。


「性癖なんですか?」

「性癖かぁ」

「?!……!?」

「ユウヤからな」


 ユウヤは性癖を答えられず黙り込んでしまう。さらには、キョロキョロと他の場所へ視線を動かしており、かなりの不審者となっている。


「ユウヤって魔道具が……いや、と違ったか?」


 ついにはクインが口を開き気になる事を言ってしまう。


「魔道具なんて、癖だっけ?」

「どうなんですか?」

「………いや、あれたぶん、夢を見ないようにする魔道具を欲してただけだから違うな」

「そんなことあったっけ?」


 さり気なくクインに過去を聞いてみた。クインはすんねりと答える。


「ほら、昔、ディスペア《ここ》の一部で悪夢を見る人が複数人いたんだよ。ユウヤもそうでさ。ただ、魔道具でそういうの無くてね。ちょっと収まった時期にユウヤ、‘‘引っ越してた’’よね」

「………へぇ〜」

「そうなんですね」

「あ!思い出したぁ!」


 クインが他に何か思い出したようだ。


「長髪だ。ユウヤ、めっちゃ髪長くて美人でさぁ。女の子かと思ってたよ。それで悪夢のちょっと後に髪きったの!」

「ほぉほぉ」

「そういえば、そうだった気もするから、俺の性癖はこれでオッケーってことで二人は?」


「掃除癖と竜人の上の者に仕えたくなるくらいです」

「収集癖」


奴隷について

「奴隷になったら奴隷紋とかつけられるのかな?」


 ユウヤが仲間との会話内で借金について話していたので聞いてみた。


「ありますよ」

「場所は意味ある?」

「あぁ、胸と頭に近いほど重要な役目を背負ってる奴隷だったり凶悪な犯罪者だったりする」


サダバク

 サダバクとグルミは二人で集まっていた。


「サダバク、いつ行くか決めとこうぜ」

「そうだな。職業決める前で良いだろう」


 数日後


「えっ!ユウヤが倒れた?!」


 冒険者ギルド内でそんな声が響き渡る。


「どうする。グルミ」

「職業決めて体が慣れてからにしようか」


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