開かずの間

浜田まひる

第1話

 私、九木真奈美は22歳のフリーターだ。

祖父の葬儀に出席する為に田舎に帰省していた。

祖父の死に顔は安らかだった。

葬儀が終わると1人の少年が私を手招きしていた。

私は不思議に思いながら少年について行った。

階段を降りると、そこは地下室だった。

私はドアノブを開けると重い扉が軋みながら開いていた。

中に入るとヒンヤリとしていた。

暗闇の中には御札のような物が沢山貼られていた。


 さっきの少年が「ねぇ、お姉さん助けて」と言ってきた。

少年は、蝋燭に火を着けた。

さっきより少しだけ明るくなっていた。

少年は「僕の名前は陽お姉さんの名前は?」と聞いてきた。

私は「九木真奈美よ」と答えていた。

少年は泣きながら「背中が痛いんだムチで打たれて」

私は少年の背中を見て驚いていた。

少年の背中は皮が剥けていて中の肉が引きちぎられていて出血をしていた。

私は「誰がこんな酷い事をしたの?」と少年に聞いていた。

少年は「お姉さんのお爺さんだよ」と泣いていた。

私は祖父の平助がこんなに酷い事をしていたなんて…

少年は痛みで泣いていた。


 そこへ母の妙子が部屋に入ってきた。

そして「真奈美何をしているの?ここは開かずの間よ」と震えていた。

私は「お母さん、だって、ここに男の子がいて助けてって言っているのよ」と言うと母は「何を言っているの?男の子なんて居ないわよ気味が悪いから早く部屋を出ましょう」と母は私の手を引っ張っていた。

私は「ねぇ、お母さん何かあるの?私に話してくれない?」と尋ねていた。

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