金木犀 凝縮された世界に 香りが満ちる 100点

 詩の中で、『あなた』と声をかけている人物の性別は書かれていませんが。圧倒的に女性であると、なぜか感じられます。
 人を惹きつける文は、往々にしてそれを語らずも、作者様の持つ雰囲気・オーラがほとばしっているものです。
 暗闇に灯るように浮かぶ金木犀のオレンジの小花たち。女性の可憐で艶やかな。濃厚に香って染み込んでいく……愛と夜のしじまの詩であると思いました。
 みなさまもこの世界観に包まれるひととき、お手にとって体感してみてください。