第0.5話 頭部抹消事件
1985年7月2日
大粒の雨が降る夜遅くに、パトカーの中にある通信機器からこんな通信が入った。
「現在、鍛冶屋道理の近くで交通事故発生」
「トラックとワンボックスカーが衝突」
「トラックの運転手は逃走中……ワンボックスカーに運転手の男と助手席に女と見られる夫婦は意識不明の重体…尚、助手席の女はお腹の中に赤ちゃんがいるもよう…」
通信が終わった。
『現場は騒然としていた』
地面には大きな血の池が2つ、救急隊員の足音、警察たちの緊迫した空気…………………
『最悪の事件だった』
何故、最悪なのかそれはワンボックスカーの運転手の頭がないからだ。そして不思議なことにその首には刃物による傷跡は無かった、しかし、背骨が切れている…まるで鉛筆の跡を消す消しゴムのように削られていた。
「能力だ」一人の警官が声をあげた。
その後、この事件は朝早くからニュースで取り上げられた、『頭部抹消事件』と、ワンボックスカーの夫婦は死亡…警察は犯人の痕跡すら取れず、迷宮入りになった……………
それから、十七年後、またあの犯人が動き始める。
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